2019 Fiscal Year Annual Research Report
Theoretical Approach to Learning Dynamics based on Complex Sciences and Computational Social Sciences
Project/Area Number |
18H01052
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
安武 公一 広島大学, 人間社会科学研究科(社), 准教授 (80263664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 仁 群馬大学, 数理データ科学教育研究センター, 准教授 (70232551)
中村 泰之 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (70273208)
多川 孝央 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 准教授 (70304764)
山川 修 福井県立大学, 学術教養センター, 教授 (90230325)
隅谷 孝洋 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 准教授 (90231381)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 学習科学 / 協調学習 / シミュレーション分析 / 複雑系 / 計算社会科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究初年度での若干の方向性の修正を行なった後2019年度の研究では当初,以下の研究を進める予定であった.1) 2018年度に新しく使用するかどうかの検討対象となったセンサデータ等を実際に使って,学習共同体の実証データの収集を実施する.2) 収集したセンサデータを「集計的」かつ「時系列的」に分析することを試みる.3) Multiplex/Temporal Networksの枠組みを使って理論モデル化の可能性を探る.4) 以上のデータ分析と平行して,時間的に可能であれば2019年度内に学習共同体の学習ダイナミクスを記述する理論モデルの研究に入る.具体的にはMultiplex/Networks上の情報ダイナミクス現象として協調学習をモデル化することを目指す.5) 研究の成果は国内外の研究会,カンファレンスで発表する予定であった.その候補としては,International Conference on Web and Social Media, Learning@ Scale, International Conference on Computational Social Siences, AIED, NetSci, Complex Networksなどを考えていた. しかしながら,2019年度後半に発生したSARS-Cov-2による世界的なパンデミックにより,研究の進展は大きく阻害され,結果的に2019年度の研究は2020年度へと繰越さなければならない事態となった.本研究において特に痛手となったのは,センサデータを使って協調的学習の実証分析を実行すること,そしてこの実証分析の結果に対応して理論モデルを構築することである. ただし,2019年度には研究開始当初では開発されていなかった新たなセンサデバイスを使った研究を実施することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上の「研究実績の概要」でも述べたように,COVID-19の影響により,本来は2019年度に終了させる予定であった研究を2020年度に繰越申請しなければならなくなったこと,当初予定していた国際会議が(特に2019年度後半から2020年度前半にかけて)ことごとく中止となったこと.これが当初の計画に比して本研究が「遅れている」と判断した理由である.研究を繰り越した2020年度でも,残念ながら事態が収束することはなく,満足にいくデータ収集を実施することはできなかった. しかしながら一方で,当初予定していたセンサデータよりもさらに進歩したデバイスを使用することを検討するだけの時間的余裕が生まれたことは幸いであった(「今後の研究の推進方法」参照).
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19の影響による2019年度の研究の遅延は2020年度にまでずれ込んでおり当初の計画よりも本研究は大きくプランの変更を余儀なくされている.2019年度の当初研究計画と重複したプランもあるが,以下の研究を2020年度に実施する予定である. 1) (COVID-19の影響が実証データ収集に影響を与えないほど低下するという仮定のもとで)協調的学習活動に関するセンサデータを収集する.2) Machine Learningのアプローチを使って協調的学習の「時系列解析」を試みる.3) 近年急速に発展してきている,複雑ネットワーク上の拡散現象モデルを協調学習現象のモデル化に応用することを試みる. 研究の成果は国内外の研究会,カンファレンスで(開催されるならば)発表する予定である.その候補としてわれわれが考えているのは(with/after COVID-19でも開催されるならば),International Conference on Web and Social Media, Learning@ Scale, International Conference on Computational Social Sciences, AIED, NetSci, Complex Networksなどである.
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Research Products
(12 results)