2018 Fiscal Year Annual Research Report
Quantum sensing of wide bandgap power devices
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18H01472
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩崎 孝之 東京工業大学, 工学院, 准教授 (80454031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波多野 睦子 東京工業大学, 工学院, 教授 (00417007)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | パワーデバイス / ダイヤモンド / NVセンター / 量子センシング |
Outline of Annual Research Achievements |
大きなバンドギャップを有するワイドギャップ半導体は、次世代の低損失パワーエレクトロニクスを構築する材料として期待されている。特に、ダイヤモンド半導体は5.5 eVのバンドギャップによる高電界強度および高い熱伝導率を有しているため、高耐圧を必要とする応用に向けて研究が進められている。パワーデバイスは異常発熱、リーク電流、電界集中などの異常動作により動作不良を起こすが、これまでに動作中のパワーデバイス内のこれら物理現象を高分解能・高精度でモニタリングすることは困難であった。本研究では、ダイヤモンド中の窒素-空孔(NV)センターを用いることで、パワーデバイス内部の量子センシングを行うことを目的とする。本年度は、広域照明およびCCDを有する計測系による電界イメージング計測を実施した。これまでの共焦点顕微鏡での計測では1点1点を計測するために、デバイス内における分布を計測することができなかった。さらに、電界のベクトル成分を計測するための実験を行った。ダイヤモンド中のNVセンターは複数の結晶軸を有するために、各結晶軸からの情報を利用することで電界のベクトル成分を評価した。イメージング計測において各成分の評価を行い、デバイスのパターン形成した領域の端部分において各成分が大きくなり、電界集中していることを確認した。また、配列形成したNVセンターを有するデバイスにおいて量子センシングを行い、電界計測が可能であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
電界のベクトルイメージング計測の実証や配列形成したNVセンターを用いた量子センシングを実施しており、概ね計画通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
ダイヤモンドパワーデバイスは高電圧での動作が期待されており、今後はより高い電界強度での量子センシングを行う。
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