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2019 Fiscal Year Annual Research Report

Sensing of neighboring cell's death at tight junctions

Research Project

Project/Area Number 18H02617
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

米村 重信  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (60192811)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords損傷修復 / 上皮細胞 / 細胞間接着 / タイトジャンクション / ミオシン
Outline of Annual Research Achievements

昨年度の研究実施により、TJを形成できない細胞に対してはその細胞が生細胞であっても、その細胞に接する面にミオシンが集積することを確認した。これによりTJを形成していることが、ミオシンの集積を抑制していることがわかった。本年度はこの機構が実際に死細胞と生細胞の間でも見られるのかについて研究を実施した。

隣接する細胞が死んだ時のTJの変化:隣接する細胞が死ねば死細胞側のTJはTJ構成タンパクのターンオーバーや適切なシグナル伝達ができなくなるため、それは結合する生細胞側のTJにも影響を及ぼす可能性がある。TJの構成タンパクについて細胞が死んだ時の変化を蛍光抗体法にて解析した。任意の細胞を殺傷するために顕微鏡下でのレーザーの照射を行い、修復運動が誘起されていることは蛍光ミオシンを発現する細胞を使うことによって確認した。照射後一定時間、修復運動を行わせ、固定、蛍光染色を行い、TJ構成タンパクやミオシン活性化に関わるタンパクの消長を記録した。注目するタンパクは、ZO-1/-2, l-afadin, E-cadherin, occludin, Par3, Rock, vinculinなどであり、死/生細胞間に濃縮が見られたのはRockであった。ZO-1は消失しないが、集積の様子に変化が見られた。Rockを動員する候補タンパクとしてShroom3が考えられ、局在を検討したところ、Shroom3も濃縮することがわかった。

また、ZO-1について、ビオチン化酵素との融合タンパクを作り、内在性のものと同じ挙動をすることを確認し、ビオチン化された、近隣のタンパク質を同定する、という実験を行った。多くの結合タンパク候補が得られている段階である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

一つの問題は実験補助者が都合で年度の途中で退職したことであった。ただし、研究の進展の状況は実験補助に多くを依存する段階ではなくなっていたため、実際の問題は生じていない。研究室配属の学生がこのテーマに参画することもあり、実験補助者の欠けた分を補うことができている。
その他、研究の進捗自体はほぼ順調で、タイトジャンクションからミオシン活性化への分子の繋がりが、着実に見えてきているように思われる。

Strategy for Future Research Activity

現在のところ、死細胞と生細胞との間のタイトジャンクションが何らかの異常になっていることがわかっており、それがShroom3を呼び寄せていると考えられる。Shroom3以下は過去の報告によってミオシンが活性化、集積することは説明できる。まず、Shroom3に注目することが妥当であるかを検証するために、Shroom3ノックアウト細胞を作り出す。マウスの発生における重要な形態形成に必須であることはすでにわかっているが、上皮細胞の基本的な損傷修復に重要かどうかはわかっていないので、それを確かめる。他にも重要な因子があることも考えられるが、挙動からすると、隣接する細胞が死んだ場合に、そのシグナルをいち早く感知する機構に関わる可能性が強いので、最重要なタンパクではないことがわかったとしても、その挙動を決めているシグナル系の探索には意味がある。
その後隣接する細胞が死んだと同じ条件(低カルシウムで細胞間接着が壊れる条件)において、Shroom3との結合が増強するタンパクを見出す。すでにZO-1の近くに集積するタンパクとしてShroom3を見出しているので、Shroom3側からも、近くに集まるタンパクを探索する。ZO-1の時と同じように、ビオチン化酵素との融合タンパクを作り、ビオチン化したタンパクを近距離のタンパクとして同定していく。細胞の死を認識するシグナル系がより詳細にわかると考えられる。

  • Research Products

    (4 results)

All 2019

All Journal Article (4 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 4 results,  Open Access: 3 results)

  • [Journal Article] Vinculin is critical for the robustness of the epithelial cell sheet paracellular barrier for ions2019

    • Author(s)
      Konishi Satoshi、Yano Tomoki、Tanaka Hiroo、Mizuno Tomoaki、Kanoh Hatsuho、Tsukita Kazuto、Namba Toshinori、Tamura Atsushi、Yonemura Shigenobu、Gotoh Shimpei、Matsumoto Hisako、Hirai Toyohiro、Tsukita Sachiko
    • Journal Title

      Life Science Alliance

      Volume: 2 Pages: -

    • DOI

      10.26508/lsa.201900414

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] Nanopore Formation in the Cuticle of an Insect Olfactory Sensillum2019

    • Author(s)
      Ando Toshiya、Sekine Sayaka、Inagaki Sachi、Misaki Kazuyo、Badel Laurent、Moriya Hiroyuki、Sami Mustafa M.、Itakura Yuki、Chihara Takahiro、Kazama Hokto、Yonemura Shigenobu、Hayashi Shigeo
    • Journal Title

      Current Biology

      Volume: 29 Pages: 1512~1520.e6

    • DOI

      10.1016/j.cub.2019.03.043

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Tolerance of the freeze-dried mouse sperm nucleus to temperatures ranging from -196°C to 150°C2019

    • Author(s)
      Wakayama Sayaka、Ito Daiyu、Kamada Yuko、Yonemura Shigenobu、Ooga Masatoshi、Kishigami Satoshi、Wakayama Teruhiko
    • Journal Title

      Scientific Reports

      Volume: 9 Pages: -

    • DOI

      10.1038/s41598-019-42062-8

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] Actin-binding domains mediate the distinct distribution of two Dictyostelium Talins through different affinities to specific subsets of actin filaments during directed cell migration2019

    • Author(s)
      Tsujioka Masatsune、Uyeda Taro Q. P.、Iwadate Yoshiaki、Patel Hitesh、Shibata Keitaro、Yumoto Tenji、Yonemura Shigenobu
    • Journal Title

      PLOS ONE

      Volume: 14 Pages: -

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0214736

    • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2021-01-27  

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