2019 Fiscal Year Annual Research Report
本邦の甲状腺癌大規模症例群を用いた分子標的探索と分子・臨床統合的リスク分類の策定
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18H02635
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
竹内 賢吾 公益財団法人がん研究会, がん研究所 分子標的病理プロジェクト, プロジェクトリーダー (40323612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉谷 巌 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (50465936)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 甲状腺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
長期観察による(1993年~)精緻な臨床データが附随した世界的にも稀で貴重な大規模コホート(1,505例)を用い、組織病理学、分子生物学、シークエンス技術をあわせた統合解析を行う。日本人乳頭癌・未分化癌の遺伝子変異profile、未分化転化に関わる変異、及びこれらの癌の分子標的のlandscapeを明らかにし、さらに乳頭癌に関する科学的な「分子・臨床統合的リスク分類」を策定する。甲状腺癌と診断された世界の患者の心理的・経済的負担の低減に寄与し、日本の甲状腺癌診療成績向上に資することを目的とする。
2019年度の実績概要は以下の通りである。 1.乳頭癌に関する科学的な「分子・臨床統合的リスク分類」を策定した(論文投稿中)。 2.乳頭癌アレイを用いて、BRAF V600E、NRAS Q61R に対する免疫染色、BRAF、RET、PPARG、NTRK1、NTRK3、ALKの各融合遺伝子に対するFISH を行い、主要な既知ドライバー変異の分布を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
既知ドライバー変異が同定されなかった症例のシークエンスが遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
*未分化癌、および同一症例内の乳頭癌・未分化癌に対し、エクソームシークエンス、または全ゲノムシークエンスを施行する。 *未分化癌のうち凍結検体を有しない症例において、上記の結果と既知データを参考にしつつシークエンスをおこなう。 *これまで得られた、分子異常データから、日本人乳頭癌・未分化癌の遺伝子変異profile、未分化転化に関わる変異、及びこれらの癌の分子標的のlandscapeを明らかにする。
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