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2018 Fiscal Year Annual Research Report

異種動物間キメラを用いた多能性幹細胞による肺臓器創出

Research Project

Project/Area Number 18H02817
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

西條 康夫  新潟大学, 医歯学系, 教授 (10270828)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 笹岡 俊邦  新潟大学, 脳研究所, 教授 (50222005)
味岡 洋一  新潟大学, 医歯学系, 教授 (80222610)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords胚盤胞補完法 / 肺再生 / ES細胞
Outline of Annual Research Achievements

CRISPR/Cas9を用いて作出したFGF10 exon1 ヘテロ変異マウス(FGF10Ex1-/+)とFGF10exon3ヘテロ変異マウス(FGF10Ex3-/+)を交配させたところ、産仔は、FGF10Ex1-/- とFGF10Ex3-/-と同様に、肺が完全欠損していることが明らかとなった。そこで、FGF10Ex1-/+とFGF10Ex3-/+を交配させ胚盤胞を得た。この胚盤胞は1/4の確率でFGF10Ex1/Ex3複合ヘテロとなることが予想される。この胚盤胞に、野生型のGFP陽性ES細胞を移入させたのち、偽妊娠マウス子宮に移入し産仔を得た。得た産仔のうち、GFP陽性キメラマウスを継続して飼育した。キメラ率は50%前後であったが、30%は死亡していた。計33匹の生きたキメラマウスを得ることが出来たが、離乳まで生存したのが、11匹に減じた。11匹の遺伝子解析を行ったところ、2匹がFGF10Ex1/Ex3複合ヘテロであることが判明した。この肺組織を免疫蛍光法で2重染色を行い解析した。その結果、1型、2型肺上皮、気管上皮細胞、肺血管内皮細胞のほぼ100%がES細胞由来であることが判明した。一方、肺間質細胞はGFP院陰性細胞が混在していた。肺臓器の大多数の細胞はES細胞由来であることが明らかとなった。以上より、肺欠損マウスにおいて、胚盤胞補完法により、ES細胞由来の肺臓器作出が可能であることが示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

FGF10Ex1/Ex3複合ヘテロマウスを用いることにより、ES細胞由来の野生型ゲノムが混じっても、確実に、複合ヘテロマウスであることが証明できる実験系を確立した。更に、2匹ではあるが、肺を欠損するFGF10Ex1/Ex3複合ヘテロマウスにES細胞由来の肺を作出することに成功した。また、肺組織の解析を行った結果、間質細胞の一部を除いて、ほぼES細胞由来であることが判明した。また組織学的に、正常肺として成熟していた。
3年計画の1年目としては、マウス数は少ないが、ES細胞由来肺を作出することに成功しており、進捗は順調と判断している。

Strategy for Future Research Activity

まず、キメラマウスの離乳後生存率が低く、解析マウスを得ることが困難であるため、解析マウス数を増やす必要がある。そこで、出生直後に全て安楽死させ、マウスの遺伝子解析を行う。キメラマウスを全て遺伝子解析することにより、複合ヘテロマウスにおけるキメラ率や、キメラマウスにおける複合ヘテロマウスの割合を算出し、FGF10複合ヘテロマウスが肺作出にいいモデルか評価する。胚盤胞の効率が悪くなかった場合は、このFGF10複合ヘテロマウスの胚盤胞に、GFP発現ラットES細胞を移入し、ラットES細胞由来の肺が作出可能かの実験を行う。一方で、FGF10複合ヘテロマウスは、肺以外に、四肢欠損をするため、今後大型動物の実験を考え、肺のみを欠損するマウスモデルを作成する必要がある。そこで、TTF-1(Nk2.1)遺伝子変異マウスモデルを作成する方針である。

Research Products

(1 results)

All 2019

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 胚盤胞補完法とES細胞を用いたマウス生体内にける肺臓器再生2019

    • Author(s)
      冉慶松、周啓亮、西條康夫
    • Organizer
      日本再生医療学会総会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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