2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new treatment for ovarian cancer based on intratumor heterogeneity
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18H02947
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
松村 謙臣 近畿大学, 医学部, 教授 (20452336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 和人 近畿大学, 医学部, 教授 (10208134)
坂井 和子 近畿大学, 医学部, 講師 (20580559)
村上 隆介 滋賀県立総合病院(研究所), その他部局等, 医長 (40782363)
宮澤 正顯 近畿大学, 医学部, 教授 (60167757)
高矢 寿光 近畿大学, 医学部, 助教 (60734689)
佐藤 隆夫 近畿大学, 大学病院, 教授 (70162443)
万代 昌紀 京都大学, 医学研究科, 教授 (80283597)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 卵巣癌 / ゲノム解析 / 腫瘍免疫 / 腫瘍内不均一性 / 相同組み替え修復 / 機能ゲノミクス解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、卵巣癌のゲノム解析や、免疫学的解析、機能ゲノミクス解析を行い、以下の結果を見出し、論文として公表した。(i) 卵巣の高異型度漿液性癌の病理組織サブタイプ分類が、dose-dense TC療法の治療効果を予測するために有用であることを示し、論文公表した。(Murakami R, Gynecol Oncol 2019) (ii) 卵巣癌において、side population分画をもたらす遺伝子発現の変化が、化学療法抵抗性や造腫瘍能と関連していることを示し、論文公表した。(Yamanoi K, Sci Rep 2019) (iii) 卵巣癌における抗VEGF抗体治療は、腫瘍の低酸素をもたらし、MDSCの浸潤を誘導することで、抗腫瘍免疫を抑制することを示し、論文公表した。(Horikawa N, Br J Cancer 2020) (iv) 卵巣高異型度漿液性癌において、腫瘍内不均一性と相同組み替え修復異常(HRD)が予後に関連しており、化学療法後の残存腫瘍ではそれらの状態が変化していることを示し、論文公表した。(Takaya H, Gynecol Oncol (v) また、卵巣高異型度漿液性癌において、HRDを評価するための新たなスコアを提案し、HRDの原因が予後に関連していることを示す論文を公表した。(Takaya H, Gynecol Oncol 2020)。(vi) さらに、子宮内膜症と関連して発症する卵巣明細胞癌について、既報のレビューから、内膜症性嚢胞フォロー開始から卵巣癌の診断までは、ほとんどの症例で5年短いことを示した。(Murakami K, Int J Clin Oncol 2020)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた研究が順調に終了し、卵巣癌の基礎研究に関して、インパクトファクター4点をこえる英文の査読付き論文を5本発表することができて、さらに、現在も他の研究が進行中であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
1)全がん腫のエクソームシークエンシング解析によって、免疫チェックポイント阻害剤(ICI)が有効な症例を見出すための新たなバイオマーカーを開発する。そして、卵巣癌のうち、どの症例でICIが有用と予測できるかを明らかにする。 2)卵巣明細胞癌症例において、同一症例の子宮内膜腺管や子宮内膜症病変の遺伝子変異解析を行い、卵巣明細胞癌の発生起源を探索する。
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Research Products
(24 results)