2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of novel synthesizing treatment strategy by exhaustive research on temporal bone squamous cell carcinoma
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18H02951
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中川 尚志 九州大学, 医学研究院, 教授 (70274470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若崎 高裕 九州大学, 医学研究院, 助教 (10608871)
鍋島 一樹 福岡大学, 医学部, 教授 (40189189)
安井 徹郎 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (60803468)
小宗 徳孝 九州大学, 大学病院, 助教 (80529884)
内 龍太郎 九州大学, 大学病院, 医員 (80780840)
古後 龍之介 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (90529885)
松本 希 九州大学, 大学病院, 講師 (60419596)
安松 隆治 九州大学, 医学研究院, 准教授 (00444787)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 外耳道癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
外耳道癌の治療のブレークスルーがないことが、現状での大きな問題である。そのためには、1)現在コンセンサスの得られているステージ分類が、微小外科解剖学的知見による病変の 広がりを加味して十分に細分化されていない。さらに、腫瘍の悪性度・浸潤性を加味した、 治療戦略が確立していない。 2)発癌・癌進展の分子生物学的メカニズムがゲノムレベル・トランスクリプトームレレベルでも何れも解析が進んでいないため、治療標的となる分子が同定されていない。 3)深部再発した際および治療耐性化の早期発見マーカーが存在しないため、早期発見が遅 れる傾向にある。の3つが必要である。今年度は、2)の外耳道癌の分子生物学的解析を行うために、2つの実験を同時並行してきた。一つ目は、外耳道癌のターゲット遺伝子検索にWhole exome sequence、遺伝子発現プロファイル検索にRNA sequence解析を、当院で採取した検体を用いて解析に提出している。現在は解析結果待ちの状態である。もう一つは、解析用の細胞株を作成するために、当研究室では、細胞株の樹立を試みた。患者から原発巣の検体を採取して、顔細胞の樹立を試みた。採取検体を、培養液に浸し、検体ブロックの周囲から増生してきたがん細胞をPick upした。その細胞をFeeder cell (TGI) などと共培養することで、がん細胞のコロニーの作成を試みた。Feeder Cell内に、小さなコローニーの形成が確認できたため、それらを、p53 SCCなどで免疫組織染色を行い、がん細胞由来のコロニーであることを確認できた。しかし、コローニーはある一定の大きさで増殖が止まるため、細胞培養株として現状では樹立できていない。現在、原因の解明と、種々の方法を用いて、コロニーを増大させる方法を模索中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当院での検体を、Whole exome sequence、RNA sequence解析に提出済み(外注)であり、解析結果を来年度は詳細に解・検討していく準備が整えることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
当院での検体を、Whole exome sequence、RNA sequenceの結果を詳細に解析して、外耳道癌のターゲット遺伝子の同定、および、遺伝子発現プロファイルを明確にしたい。その上で、外耳道癌特有の発がん機構の解明に少しでも近づきたい。
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