2020 Fiscal Year Annual Research Report
骨置換性炭酸アパタイト多孔体と栄養血管を利用した皮膚と骨の複合的再生療法の開発
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18H03002
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
宮本 洋二 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (20200214)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 隆治 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (10263865)
福田 直志 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (10804156)
工藤 景子 徳島大学, 病院, 講師 (70380029)
栗尾 奈愛 徳島大学, 病院, 講師 (80622141)
石川 邦夫 九州大学, 歯学研究院, 教授 (90202952)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 炭酸アパタイト / 多孔体 / 骨再生 / スキャフォールド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、生体内吸収性と骨置換性を有する炭酸アパタイト(CAp)多孔体を作製し、骨とそれを被覆する皮膚を同時に再生する新たな再生医療を開発することを目的としている。前年度までの研究で、種々の微細気孔を有するCAp多孔体顆粒の開発に成功し、本材料が骨再生における有用な足場材料になることを示した。本年度は、これまでに開発したCAp多孔体にFischer344系ラット大腿骨から採取・培養した骨髄幹細胞を複合化することで、異所性の骨再生について検討すると共に、栄養血管の影響を確認した。 実際には、この複合体を骨形成培地で培養した後に、同系ラット背部皮下に移植した。複合体の良好な生体親和性と安全性を確認した。さらに、気孔内部には血管の侵入と異所性に骨組織の形成を認めた。皮下の骨組織をその表面の皮膚ともに切り出すことによって皮膚と骨の同時移植に使える可能性を示した。さらに、骨形成の促進を図るために、腹部皮下の血管を複合体の周囲に置き、同様の方法で異所性の骨再生を試みた。栄養血管を配置することによって、骨形成はやや促進されたが、明らかな増強とはならなかった。しかし、この血管を使えば皮膚と骨の複合移植が可能であると思われ、この栄養血管を利用した有茎移植では移植組織として利用できることを確認した。しかし、ラットでの実験では血管が細すぎて血管吻合はできなかったため、遊離組織移植はできなかった。 一方で、大きな骨欠損の再建を目標とし、押出成形機で作製した連通気孔を有するCApブロックをウサギ下顎骨欠損部へ埋植を行った。ブロックの気孔内に骨新生を認め、ブロックに付与した気孔が一方向で材料内部に軟組織が貫入しないため、欠損部が陥凹する変形治癒も防げることを確認した。また、再建部の皮膚は材料表面に周囲の健常部分と同様の線維性結合組織が形成され、皮膚等の修復や再生に悪影響を及ぼさないことが確認された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)