2021 Fiscal Year Annual Research Report
Epigenetic analysis of new bone remodeling mechanism in the dentofacial region.
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18H03011
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
井澤 俊 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (30380017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川邉 紀章 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (00397879) [Withdrawn]
早野 暁 岡山大学, 大学病院, 講師 (20633712)
植田 紘貴 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (10583445)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | エピジェネティクス / 顎顔面領域骨代謝性疾患 / シグナル伝達 / 骨リモデリング / 破骨細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
ダイオキシン受容体として知られる転写因子AhR(aryl hydrocarbon receptor)は、様々な組織に発現を認め、最近では一部の免疫細胞にも高発現していることが分かっている。タバコ煙中に含まれるAhRアゴニストB[a]Pを野生型マウスへ経口投与した結果、下顎頭下骨部において破骨細胞の活性上昇による骨量の減少、AhR標的遺伝子の一つであるcytochrome P4501A1 (Cyp1a1)の発現上昇がみられた。一方で、AhR欠損マウスへの投与では骨量や破骨細胞活性に変化を認めなかった。次に内因性AhRリガンドの一つで必須アミノ酸のトリプトファン代謝物であるFICZ(6-formylindolo[3,2-b]carbazole)をマウス変形性顎関節症モデルマウスに投与した結果、下顎頭表面のびらんや過剰な破骨細胞集積の軽減傾向がみられた。変形性顎関節症モデルマウス下顎頭ではCyp1a1の発現上昇を認めたもののFICZ投与により有意に発現が低下した。さらに、in vitroにおいてFICZ添加により破骨細胞形成能の減少を認めた。以上より、AhRリガンドであるB[a]P及びFICZ投与により、下顎頭において各々異なる作用を示し、AhRリガンド刺激によるCyp1a1を介したAhR活性化経路が破骨細胞分化において重要な役割を果たしていることが示唆された。AhRリガンドであるB[a]P及びFICZ投与により共通の分子Cyp1a1を介しているものの、破骨細胞分化や下顎頭骨代謝において各々異なる作用を示すといったAhRの多彩な機能の一端を明らかにすることができた。これらの所見は、TMJ-OAを含めたAhR関連の炎症性骨代謝疾患に対する新しい治療方法への開発及び臨床応用に大きな意義を有する。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)