2020 Fiscal Year Annual Research Report
心理教育を応用した精神障害者向け地域生活セルフケア支援モジュールの開発と検証
Project/Area Number |
18H03117
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
松田 光信 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (90300227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 あゆみ 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (20401961)
佐藤 史教 岩手県立大学, 看護学部, 講師 (20554976)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 心理教育 / 精神科訪問看護 / 心理社会的アプローチ / 精神科リハビリテーション / 地域生活支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、次の課題に取り組んだ。 [課題1]:精神科訪問看護の難しさとその発展に向けた課題を明確にする目的で、6都府県に勤務する精神科訪問看護師40名に実施したインタビューの内容を質的帰納的に分析した。その結果、精神科訪問看護の難しさは、[状態・状況の判断と対応][利用者情報の把握][家族単位の支援]等からなる【アセスメントと対応】と、[看護師のメンタルヘルスの維持][長時間の移動]からなる【看護師の負担の軽減】にあることが明確化された。一方、精神科訪問看護の発展に向けた課題は、[共同活動と体験の共有][地域とステーションの交流活動][利用者の居場所づくり]といった【地域へのインテグレーション活動】に関するものと、[看護師自身の健康管理][関連機関との連携と協働] [訪問看護の量的な充実]等といった【訪問看護の体制強化】に関するものなど、多様かつ多く存在することが明らかになった。 [課題2]:地域で暮らす精神障害者本人が訪問看護に期待している支援内容を明確化し、その内容と当事者のリカバリーステージとの関係を明らかにすることを目的として、訪問看護ステーション利用者73名に実施した無記名自記式質問紙調査の結果を分析した。その結果、当事者が訪問看護に期待する支援の内容は、【人との交わりと楽しみを拡大する支援】【暮らしの充実度を高める支援】【健康と尊厳を守る支援】の3カテゴリーと、それらに含まれる11サブカテゴリーで説明された。サブカテゴリーのうち[娯楽への付き合い][訪問看護利用制限の緩和][生活情報の紹介][昼夜不問の対応][行為の代行と補助][身体管理とアドバイス]という支援は、様々なリカバリーステージにある当事者が期待する支援であることが明確になった。 [課題3]:上記の課題1・2などに基づいて、セルフケア支援モジュールの作成に着手している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症拡大の影響を受け、コロナ禍において実施可能な計画内容へと若干の見直しが必要となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍において実施可能な内容へと見直した計画に沿って進める。
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Research Products
(6 results)