2019 Fiscal Year Annual Research Report
Robust on-body device localization and its applications
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18H03228
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
藤波 香織 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10409633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 達夫 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10251977)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 携帯機器 / 能動学習 / Novelty Detection / 新規性検出 / ゲーミフィケーション / 動機付け / 個人化 / パーソナライゼーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,携帯機器を持ち運ぶ際の所持位置を,様々な日常動作の中で高精度に推定する手法とその応用方法を明らかにすることを目的としている.2019年度は以下を実施した. 1)相性にもとづく推定器の選択による個人化方式の検討:相性を評価する対象を個人ではなく,複数人(≠全員)とすることで選択後の性能が大幅に向上することを確認した.また,相性評価時に全クラスのデータを提供するのではなく,利用者の負担を下げるために全クラスを使用した場合と任意位置を使用した場合の精度差を最小にするクラスに限定する手法を考案した.約60%程度のクラス数で全クラス使用時と同等の性能が得られることを確認した. 2)新規の所持位置検出手法の検討:前年度の単一新規性検出器の検証をふまえ,複数の新規性検出器によるアンサンブル手法を提案した.最終的な既知/未知の判定に際し,単なる多数決ではアンサンブルの効果が限定的なことを実験的に示し,交差検証の考え方を用いることでほぼ最適な判定閾値を推定する手法を考案した. 3)新規の所持位置追加手法の検討:検出された新規の所持位置に利用者が正解ラベルを付ける負担を下げるために,新規と判定された区間データをクラスタリングにより集約して仮クラスとする手法の開発に着手した.クラスタ数をX-meansクラスタリングにより決定し,前処理の次元圧縮としてt-SNEを用いることで良好な仮クラス検出が可能であることを確認した. 4)着座時や自転車運転中など様々な行動または身体状態における所持位置推定手法の検討:まず行動/身体状態を数グループに分類し,その後,グループ毎に所持位置推定を行いその結果を統合するアンサンブル手法の検討に着手した. 5)ラベル付け動機手法の検討:大人数でのデータ収集のような集団行動に意味や付加価値を与えるゲーミフィケーションフレームワークの検討を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度当初に計画した項目は概ね実施できた.上記項目6の1)についてはズボンのポケットのような1クラスや身長体重などの属性のみでの相性判定は困難であることが分かったが,収集したデータからシステマティックに数種類(概ね全クラスのうちの60%程度)のクラスを選定する手法を考案したため,ユーザのデータ提供負担の軽減はある程度可能になったと考える.2)については,論文として出版された.4)は方式検討と第1段階の実験が完了し,中間報告の論文を執筆中である.5)については,方式検討の段階であるが,次年度に早期に実装して評価を行える目処が立った.一方,3)は2020年度に予定していたが,2)が早期に終了したために,前倒しで着手した.方式検討と初期実験が終了した段階である.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度新たに実施する内容は以下である.まず,上記項目6の1)について,相性がよい分類器を選定する際の候補分類器の数はデータを提供した人数に関して出来るあらゆる組み合わせとなるため,選定に時間がかかる問題がある.このため,候補分類器を必要最小限にとどめる手法を開発する.そして,Novelty Detectionにより未知の所持場所候補を検出した後の効率的なラベル付け手法における重要なパラメータを明らかにし,そのシステマティックな設定方法を明らかにする. また,2020年度は最終年度であるために,これまで検討してきた項目を統合して,一連の「新規場所保持→検出→ラベル付け→再学習」の流れの中での性能を評価する.また,ゲーミフィケーション機能をスマートフォン端末に実装し,品質が良いラベル付きのデータを効率的に収集する実験を行う.
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