2020 Fiscal Year Annual Research Report
Research on Analysis and Visualization of News Site Stances based on the Comparison of Multiple News Sites
Project/Area Number |
18H03338
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉岡 真治 北海道大学, 情報科学研究院, 教授 (40290879)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 正彦 北海道情報大学, 情報メディア学部, 准教授 (60466422)
神門 典子 国立情報学研究所, 情報社会相関研究系, 教授 (80270445)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | テキストマイニング / 報道分析 / 可視化 / オピニオンマイニング / オントロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度までに提案した、ニュースの記事分類(政治・経済・国際など)ごとを考慮した可視化手法の分析を行うために、ニュースサイトの報道における偏りを人手によって分析したメディアバイアスチャートの分析結果(右翼:保守、左翼:リベラル)を考慮した可視化を行い、初期に行った右翼的なトピック(トランプに関する記事)に関する賛否の偏りが、記事分類を考慮することでどのような形で表現されるのかについての分析を行った。この分析を行うためにトランプ大統領に関する記事(右翼では、賛成意見が多く、左翼には否定意見が多いと想定)を用いた分析実験を行った。本実験では、記事分類の興味と賛否の二つの軸を組み合わせているため、システムが初期に作成する類似度尺度に基づく可視化結果では、単純な右翼・左翼の集まりとはならず、ユーザが解釈しやすい結果を得るためには、興味のある記事分類に重きを置いた可視化など、本研究で提案しているインタラクティブな重みづけをして、よりユーザの興味に対応した可視化を行う必要があることが確認された。一方、本手法では、1記事を政治・経済などの一つの記事分類に対応させて分類したが、国際的な経済の問題といった異なる分類にまたがるような記事についての取り扱いについての検討が望まれることとなった。また、ニュース記事中の固有名詞とそのタイプを扱うために、Wikipediaのカテゴリ情報に注目した名前付き実体の分類のためのオントロジー構築についても、並行して研究を行ない、他言語Wikipediaページのクラス分類の課題について取り組み、一定の成果を得た。さらに、メディアバイアスチャートにおけるニュースの言説の信頼性についての観点からの分析を目指して、ニュースの言説の確らしさを検討するための、論理的含意関係の分析に関する研究も開始した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、我々のシステムの可視化手法を分析するための基準として、ニュースサイトに関する報道の偏向に関する情報を、人手によって分析したメディアバイアスチャートを基準として、実際の分析を行った。実際のデータでは、ニュースサイトごとの記事分類ごとの内容への興味の違いを考慮する必要があり、本研究で提案しているような、重み付けを変えることができるインタラクティブな可視化手法が必要であることが確認された。ただし、本研究で作成している分類が、1記事を政治・経済などの一つの記事分類に対応させて分類している点については、国際的な経済の問題といった異なる分類にまたがるような記事についての取り扱いを検討することが必要であることが判明しており、これらを考慮した新聞記事の新たな分類手法に対する検討が望まれる結果となっている。また、同様のスタンス分析を行っている研究グループと連携し、NTCIR15 QALab Poliinfo-2 Taskにオーガナイザーの一員として参加し、ニュース記事とは異なる議会会議議事録に関するスタンス分析の研究にも参加している。また、並行して行っているオントロジーや含意関係分析の研究などの研究状況も考慮して、概ね、順調に進んでいると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度行ったシステムの分析結果を通して、より詳細な新聞記事の分類が必要であることがわかった。次年度は、可能な限り、本文情報を獲得し、より詳細なトピック分析を行うことにより、上記の問題を考慮した分析用データを作成することが可能となる。また、本文を入手することにより、記事全体の賛否だけではなく、文レベルの賛否といった解析も可能になることが期待される。 また、本研究では、マサチューセッツ大学アマースト校のJames Allan教授に研究協力者として参加いただいているが、コロナ禍の影響で、直接訪問することが難しい状況になっている。そのため、オンライン会議で代替手段とする形での実施を予定している。
|
Research Products
(15 results)
-
-
-
-
-
[Journal Article] Overview of the NTCIR-15 QA Lab-PoliInfo-2 Task2020
Author(s)
Yasutomo Kimura, Hideyuki Shibuki, Hokuto Ototake, Yuzu Uchida, Keiichi Takamaru, Madoka Ishioroshi, Teruko Mitamura, Masaharu Yoshioka, Tomoyosi Akiba, Yasuhiro Ogawa, Minoru Sasaki, Kenichi Yokote, Tatsunori Mori, Kenji Araki, Satoshi Sekine and Noriko Kando
-
Journal Title
Proceedings of the 15th NTCIR Conference on Evaluation of Information Access Technologies,
Volume: -
Pages: 101-112
Open Access
-
-
-
-
-
[Presentation] NTCIR15 QA Lab-PoliInfo-2 の報告およびデータセット公開2021
Author(s)
木村泰知, 渋木英潔, 高丸圭一, 内田ゆず, 乙武北斗, 石下円香, 三田村照子, 吉岡真治, 秋葉友良, 小川泰弘, 佐々木稔, 横手健一, 神門 典子, 森辰則, 荒木健治, 関根聡
Organizer
言語処理学会第27回年次大会
-
-
-
-
-