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2018 Fiscal Year Annual Research Report

Induction of vasculogenesis and angiogenesis in three-dimensional tissues by using protein expressions with mRNA delivery

Research Project

Project/Area Number 18H03537
Research InstitutionTokyo Women's Medical University

Principal Investigator

小林 純  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (20385404)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 秋山 義勝  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (20349640)
長瀬 健一  慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 准教授 (10439838)
増田 信奈子  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (30342851)
中山 正道  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (00338980)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords細胞シート / 血管新生 / 脈管形成 / 血管内皮前駆細胞 / mRNA送達
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、血管新生因子を分泌させる核酸送達を利用して、生体移植可能な脈管構造をもつ三次元組織の作製を目指す。当該年度は、293FT細胞シートとラット初代肝細胞に対する核酸送達条件の検討を中心に行った。まず、6ウェルプレート上の293FT細胞シートに対してVEGF遺伝子をコードしたmRNAあるいはプラスミド0.8μgを導入し、VEGFの分泌を確認した。本来293FT細胞シートはVEGFを分泌しないが、VEGF mRNAを導入すると培養1日以内で約100ngのVEGFを分泌した。プラスミドでの遺伝子導入の場合、mRNAと比較して大量のVEGFを分泌し、7日間の培養期間中で約3mgであった。
また、mRNAあるいはプラスミド1.6μgを6ウェルプレートで培養したラット初代肝細胞にトランスフェクションした。遺伝子導入試薬Lipofectamine 2000による遺伝子導入は、培養時の死細胞除去が容易であったため、エレクトロポレーションに比べて遺伝子導入効率が高かった。よって、遺伝子導入試薬による条件検討を中心に実施した。EGFPプラスミドのトランスフェクション後のEGFP陽性率は10%以下だが、mRNAの場合、EGFP蛍光強度は弱かったものの陽性率は40~50%だった。核酸とLipofectamine 2000の比が1:2のとき、細胞生存率90%以上を維持できた。この条件でVEGF mRNAを導入したところ、24時間以内に約80ngのVEGFを分泌した。プラスミドの場合、24時間以内での分泌量は約15ng程度で、7日間培養後は約120ngであった。以上より、非増殖性の初代肝細胞に対するmRNAトランスフェクションは速やかにタンパク質発現を引き起こし、初期の発現量もプラスミドよりも高いことがわかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

mRNAとプラスミドの2種類による遺伝子送達を実施し、mRNAによる遺伝子送達の特性および利点をあきらかにすることができた。また、遺伝子導入後のVEGF分泌が確認されたことから、次年度以降の血管新生および脈管形成モデルとして評価することができるようになった。

Strategy for Future Research Activity

1. 三次元細胞シート組織での脈管形成モデルの構築
細胞シート組織への核酸送達手法を最適化し、血管新生を分泌する細胞シート組織を作製するとともに、三次元細胞シート組織内で血管内皮細胞の脈管形成を誘導する。具体的には、VEGF mRNAあるいはプラスミドを送達した初代肝細胞シート組織の間にヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)あるいは血管内皮前駆細胞を導入して三次元培養を行い、分泌されるVEGFによって脈管形成を誘導する。また、脈管形成に最適なVEGFの分泌濃度、作用期間等を評価するために、293FT細胞シート内にHUVECを積層化した三次元培養システムを構築し、VEGF mRNA送達を行う。
2. 三次元積層化細胞シート組織での血管新生モデルの構築
核酸送達した細胞シートを実験動物に移植し、宿主からの血管新生を誘導する。具体的には、VEGF mRNAあるいはプラスミドを送達した肝・心筋細胞シート組織をラット皮下に移植し、移植細胞シート組織の生存率および移植部位周囲の血管新生能を評価する。

  • Research Products

    (5 results)

All 2019 2018

All Presentation (5 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] 三次元細胞シート組織内血管網様構造の構築を目指したVEGF mRNAの送達2019

    • Author(s)
      白木義基, 小林純, Hyukjin Lee, 大和雅之, 長瀬健一, 金澤秀子
    • Organizer
      日本薬学会第139年会
  • [Presentation] 血管新生因子を分泌する肝細胞シート組織作製のための核酸送達2019

    • Author(s)
      小林純, Hyukjin Lee, 大和雅之, 岡野光夫
    • Organizer
      第18回日本再生医療学会総会
  • [Presentation] Temperature-dependent affinity binding of heparin-binding growth factors and cells with a heparin-immobilized thermoresponsive surface2018

    • Author(s)
      Jun Kobayashi, Yoshikatsu Akiyama, Masayuki Yamato, Teruo Okano
    • Organizer
      5th TERMIS World Congress
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 肝細胞シート組織からの血管新生因子分泌を誘導するための核酸送達2018

    • Author(s)
      小林純, Hyukjin Lee, 大和雅之, 岡野光夫
    • Organizer
      第40回日本バイオマテリアル学会大会
  • [Presentation] IVT-mRNAを利用した目的の成長因子を分泌する細胞シート作製の検討2018

    • Author(s)
      秋山義勝, Hyo Kyoung Kwon, 原口裕次, 大和雅之, Hyukjin Lee, 清水達也
    • Organizer
      第40回日本バイオマテリアル学会大会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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