2018 Fiscal Year Annual Research Report
Ancient East-West Corridor - Historical Dynamics of Communication Network in Mainland Southeast Asia
Project/Area Number |
18H03588
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柴山 守 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 研究員 (10162645)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田代 亜紀子 北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 准教授 (50443148)
伊東 利勝 愛知大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (60148228)
関野 樹 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 教授 (70353448)
山田 太造 東京大学, 史料編纂所, 助教 (70413937)
佐藤 由似 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 企画調整部, 専門職 (70789734)
丸井 雅子 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (90365693)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 地域情報学 / 鉛同位体 / ピュー銀貨 / ガラスビーズ / 東西交易 |
Outline of Annual Research Achievements |
[歴史班]スコータイ地域における調査を実施した。スコータイの文化省芸術局の協力を得て、出土したピュー銀貨について、ミャンマー側資料との比較を行った。 [考古班]①国立ナコンシータマラート博物館所蔵のガラスビーズについて、肉眼観察をおこなった。コレクション資料であり、年代的な位置づけが不明で、全体として雑多な印象である。ただし、日本列島出土品などとの比較から、6~8世紀頃に流通したガラスビーズが主体であると推察され、大多数が東南アジア地域で生産されたと考えられるインド・パシフィックビーズである。その他、西アジアないし中央アジア産と考えられる重層ガラス玉や斑点紋トンボ玉、変則的な引き伸ばし法によるガラス小玉などが含まれる。②16世紀カンボジア王都ロンヴェーク遺跡調査によって、多くの明青花の出土を確認すると同時に多様な東南アジア陶器を発見した。③鉛同位体比分析によって、14世紀アンコール遺跡出土青銅器、15世紀後半クラン・コー遺跡出土青銅器、ミャンマー白釉陶器、緑釉陶器に含有される鉛成分は、タイに所在するソントー鉱山周辺産と比定された。④シュリケシュトラ、バガン、マンダレーにおける調査を実施し、マンダレーでは、特にダウェイから出土した瓦への詳細調査を行った。 [情報班]東南アジア考古遺跡目録(約 15,600 件)および調査報告・文献情報を対象にして、定型項目と非定型な全文テキスト記述で整理された遺跡・遺物データ群の(1)語彙分析、(2)遺跡・遺物情報の知識体系化、(3)オントロジー指向知識ベー ス ArcOnBase の構築よる類似性・特徴パターン探索機能、(4)得られた知見・知識の知識ベースにおける累積機能および可視化方式の順に研究を遂行した。研空成果は、PNC Annual Conference and Joint Meetings 2018にて発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年10月、研究代表者の不測の病気により 、航空機による長時間の渡航が困難となったた め、10月からの海外調査を延期する必要が生じ た。平成31年1月には、回復したため、日程調整の結果、平成31年2月より海 外調査を実施することになった。
|
Strategy for Future Research Activity |
病気により、海外調査を延期したが、平成31年2月からは海外調査を実施している。調査計画の遅れについては7月までに取り戻せる予定である。また、研究分担者については、研究計画通り、実施されてきている。
|
Research Products
(5 results)