2018 Fiscal Year Annual Research Report
The Decline and Renovation of International Institutions: Political Economic Analysis
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18H03623
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 基史 京都大学, 公共政策連携研究部, 教授 (00278780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 敬輔 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (00316895)
石黒 馨 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (20184509)
岩波 由香里 大阪市立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (40635447)
栗崎 周平 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (70708099)
多湖 淳 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80457035)
石田 淳 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90285081)
小浜 祥子 北海道大学, 公共政策学連携研究部, 准教授 (90595670)
中山 裕美 東京外国語大学, 現代アフリカ地域研究センター, 講師 (90634014)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 国際関係論 / 国際政治経済学 / 国際制度 / ゲーム理論 / 計量分析 / サーベイ実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、国際制度の態様および効能に関わる理論間の対立を、国際関係学の枢要な論争と位置付け、安全保障、貿易、金融、人権、難民、環境という領域における国際制度の実相を理論的・実証的に分析し、各理論が構想する国際ガバナンスの可能性と限界を検証することを目指すものである。本研究の特徴は、理論と方法の融合という観点から、ゲーム理論、計量分析、テキスト分析、サーベイ実験という現代社会科学の分析方法を適用して、精緻な仮説検証を目指すところにある。本研究から得られる知見は、国際制度論という国際関係学の理論体系の発展に資すると同時に、政策面において、現今、衰微が懸念されている国際制度の再生と国際ガバナンスの復権に有用となると期待できる。 本研究の初年度にあたる2018年度は、本研究計画を本格的に実施するうえで不可欠な理論的・方法論的な基盤づくりを行った。2018年9月と2019年3月に、それぞれ科研組織の会合を開催して、国際制度の態様、効能、衰微の原因、再生の方途を説明するうえで必要となる国際関係学の諸理論の整理、理論から導出される仮説の精緻化、仮説検証に適した方法論の選定および研究組織内における役割分担について意見交換し、基盤づくりを綿密に行った。また、研究組織の代表者・分担者は、「研究発表」の欄に記載されているように、当該年度の研究成果を、学術誌論文2件、学会等報告8件、著書1件というかたちで発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上の「研究実績の概要」で記したように、本研究の初年度は、2018年9月および2019年3月、科研会議を開催し、本研究の目的・背景・理論・方法・役割分担について研究組織内で意見交換・確認を行い、本研究の理論的・方法論的基盤づくりを行った。そのうえで、具体的な分析の手続き、成果のとりまとめ、成果の公表までのロードマップを作成した。その一方で、研究組織の代表者・分担者は、本研究に関わる研究の成果を、「研究発表」に記載したように、学会発表、学術誌への投稿、書籍の公刊というかたちで公表した。また、本研究で予定しているテキスト分析とサーベイ実験に関しては、研究組織外からの支援・助言が必要なことから、代表者の鈴木が同分析法の専門家である松尾晃孝氏(LSE)と2018年11月27日にLSEで打ち合わせを行い、次年度に京都大学で同分析法に関するワークショップを開催することで合意した。また、研究協力者の宇治は、スイス工科大学のバーナー教授らとサーベイ実験についての支援・助言を得、予備調査を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、本研究では、国際制度に関わる理論の精緻化、理論から導出された仮説の精緻化、仮説の実証的検証を行っていく予定である。今後の研究は、以下のように、分析法【】、担当者、国際制度()を中心にして実施していく予定である。 【ゲーム理論】石黒(貿易制度)、石田(武器管理制度)、岩波(同盟制度)、【計量分析】栗崎(外交使節制度)、飯田(貿易制度)、鈴木(開発援助制度)、【テキスト分析】中山(難民制度)、小浜(危機管理制度)、鈴木(国際金融監視制度)、【サーベイ実験】多湖(国際連合安全保障制度)、宇治(研究協力者、気候変動防止制度)
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Research Products
(14 results)