2020 Fiscal Year Annual Research Report
mlAOPコンセプトによる化学物質感受性多様性評価と殺虫剤中毒解明に向けた応用
Project/Area Number |
18H04132
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
池中 良徳 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (40543509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星 信彦 神戸大学, 農学研究科, 教授 (10209223)
川合 佑典 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教 (10709546)
石塚 真由美 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (50332474)
小林 篤史 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (50431507)
久保田 彰 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (60432811)
水川 葉月 愛媛大学, 農学研究科, 准教授 (60612661)
有薗 幸司 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 特任教授 (70128148)
平野 哲史 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 助教 (70804590)
加藤 恵介 東邦大学, 薬学部, 教授 (80276609)
宮原 裕一 信州大学, 学術研究院理学系, 教授 (80311330)
市川 剛 獨協医科大学, 医学部, 講師 (80438712)
岡松 優子 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (90527178)
中山 翔太 北海道大学, 獣医学研究院, 助教 (90647629)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | mlAOPコンセプト / ネオニコチノイド / 発達神経毒性試験 / 化学物質感受性決定機構 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は昨年度に続き、研究実施計画通り以下の項目について実施した。 ・mlAOPの基礎データ取得に向けた、げっ歯類およびゼブラフィッシュを用いた各種行動試験の実施:個体レベルでの評価として、マウスに加え、ゼブラフィッシュにおける新たな神経毒性評価系を確立する事が出来た。本評価系により、マウスに引き続きゼブラフィッシュにおいても無毒性量(NOAEL)よりも低い曝露量で神経毒性様症状を検出できることが確認できた。 ・組織レベルにおける評価のため、昨年度に引き続き高分解能質量顕微鏡による神経伝達物質のイメージング解析を実施した。また同時にトリプル四重極型LC/MSを用いた超高感度分析系の確立にも成功し、脳の各部位におけるニューロトランスミッターの定量分析系を確立する事が出来た。 ・細胞・分子レベルでの評価のため、昨年度に引き続き、SH-SY5Y細胞をモデル神経細胞として用い、細胞増殖パラメーターなどの各種項目についてデータを取得した。 ・ヒト尿試料を用いたバイオモニタリング研究では、Thiamethoxamに職業的に曝露されている患者に着目したモニタリング研究を実施した。患者に防護具の適切な着用を指示し、尿・血中濃度の低減に伴う、頭痛や微熱などの臨床症状の改善について経時モニタリングを実施する事が出来、Thiamethoxamの臨床症状と曝露濃度との因果関係について報告する事が出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遅れていたゼブラフィッシュにおける評価系も順調に立ち上げることが出来、mlAOPの基礎データ取得が順調に進んでいる。 また、昨年度から開始している2光子顕微鏡を用いた化学物質に対する新たな神経毒性試験についても検討を続けている。
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Strategy for Future Research Activity |
特に大幅な研究の推進方策の変更はない。 mlAOPの基盤データ取得のため、本年度に引き続き 1:げっ歯類およびゼブラフィッシュを用いた各種行動試験、2:組織レベルでの評価のための、イメージング解析、3:細胞・分子レベルでの評価、4:ヒト尿や血液試料を用いたバイオモニタリングを実施する予定である。 特に1:in vivo実験では、今年度に引き続き、2光子顕微鏡を用いた、ネオニコチノイド投与時の脳ライブイメージングデータを取得予定である。また、2:組織レベルの評価では、誘導体化法を用いることにより、組織イメージングの高感度化を目指す。
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Research Products
(20 results)
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[Presentation] Species variations in cytochrome P450-mediated metabolism of neonicotinoids among cats, dogs, rats, and humans2020
Author(s)
Kraisiri Khidkhan, Yoshinori Ikenaka, Takahiro Ichise, Shouta M. M. Nakayama, Hazuki Mizukawa, Kei Nomiyama, Hisato Iwata, Koji Arizono, Keisuke Takahashi, Keisuke Kato ,and Mayumi Ishizuka
Organizer
環境化学オンライン研究発表会2020
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