2018 Fiscal Year Annual Research Report
科学から超自然、心霊主義へ――科学普及活動家ルイ・フィギエを中心に
Project/Area Number |
18J00081
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
槙野 佳奈子 早稲田大学, 文学学術院, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
|
Keywords | 科学普及活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、19世紀フランスの科学普及活動家ルイ・フィギエ(Louis Figuier, 1819-1894)を主な研究対象としている。 今年度は主に、フランスでは1850年代以降に本格化することになった、主に出版物を通じて当時最新の科学知識を同時代の一般市民に向けて娯楽として提供していた「科学普及活動」の再定義を試みた。 具体的には、19世紀フランスの「科学普及活動」(vulgarisation scientifique)とルイ・フィギエの位置づけについて、研究を実施した。 ルイ・フィギエが携わった「科学普及活動」の訳語については報告者が選んだものであるが、フランス語のvulgarisation scientifiqueは時に「科学啓蒙」として訳されることもある。しかし報告者はこうした従来の傾向に異議を唱える立場をとっており、「科学普及活動」との訳語を設定した上で、フィギエと科学普及活動に関して、口頭発表を1件実施した。また、1870年代のルイ・フィギエの著作について、特に同時代のフランスで活躍していたジュール・ヴェルヌとの関係から考察した論文が1件、刊行された。ルイ・フィギエの作品については、日本ではもちろん、現在のフランスにおいても、決して広く知られたものではないが、誰もがその名を知っているジュール・ヴェルヌと関連付けることで、より多くの研究者の関心を引きつける可能性が開けることになった。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)