2019 Fiscal Year Annual Research Report
Toward an Understanding of the Dynamics of the 1940s-50s Chinese Rural Economy : The Case of Northeast China
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18J00278
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Research Institution | Nihon University |
Research Fellow |
菅野 智博 日本大学, 文理学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 中国東北地方 / 農村経済 / 土地改革 / 満洲引揚者 / 戦後日本 / 満洲記憶 / 会報 |
Outline of Annual Research Achievements |
以下では、①史料収集、②口述調査、③成果発表に分けて、令和元年度の研究実施状況概括する。 ①史料収集:海外における史料収集は、平成30年度に引き続き中国国家図書館や中国東北地方の各省立図書館、香港中文大学中国研究服務中心などで実施した。主な収集対象は、中国共産党によって発行されていた地方新聞や内部刊行物、さらには各種地方文献などである。そして、本研究では日本国内に分散されている満洲関連史資料の収集にも力を入れてきた。令和元年度は、滋賀大学に所蔵されている満洲引揚げ関連史料群の閲覧に加えて、満洲引揚者個人所蔵の日記を閲覧・整理をすることができた。これらの史料は、転換期の東北社会全体の状況の理解するための重要な手がかりであると考える。 ②口述調査:文献史料から十分に理解できない村落社会の実態については、直接に村落に赴いて老幹部や農民を対象とした口述調査を実施してきた。令和元年度は、引き続き中国東北地方の複数の村を訪問し、聞き取りを行った。また、日本国内で満洲体験者のインタビューおよび関連史資料の収集を継続して行ってきた。令和元年度は、平成30年度のインタビュー記録を整理し、関連史資料との対照作業や追加インタビューを経たインタビュー記録を中央研究院近代史研究所の『口述歴史』に投稿した。 ③成果発表:令和元年度は、論文集『戦後日本の満洲記憶』を編著し、刊行することができた。本論文集では、満洲引揚者団体によって発行されていた会報を利用し、できるだけ異なる時期の、幅広い世代、生業、性別によって書かれた会報から戦後日本社会における満洲の記憶と表象のあり方を分析したものである。また、これまで公主嶺引揚者を対象に実施した10数回の聞き取り調査を整理し、雑誌『口述歴史』(中央研究院近代史研究所)に掲載された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(6 results)