2018 Fiscal Year Annual Research Report
精巣上体におけるプロセシングを介した精子成熟メカニズムの解明
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18J11675
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
飛田 知央 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | 精巣上体 / 精子 / ノックアウトマウス / ゲノム編集 / 受精 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトや家畜などの哺乳動物では、精巣で生産された精子は精巣上体へと輸送される。精子は精巣上体を通過する過程で運動性の獲得や浸透圧による脱水などを受け、受精可能となる。飛田研究員は、精巣上体での精子膜タンパク質のプロセシングを行う酵素としてEp06に着目し、その変異マウスをCRISPR/Cas9法によって作出した。本年度は、研究課題「精巣上体におけるプロセシングを介した精子成熟メカニズムの解明」において、EP06変異マウスの解析を行った。その結果、(1)Ep06変異マウスの精子は卵子透明帯への結合能が失われていること、(2)Ep06変異マウスの精子は子宮から卵管への移行することができないことを明らかにした。
(1)Ep06変異マウスから得られた精子を体外受精によって解析した。その結果、変異マウスの精子は卵丘細胞に包まれた卵子と受精することが可能であったが、卵丘細胞を取り除き、透明帯を露出させた卵子とはほとんど受精できないことを見出した。その原因として、Ep06変異精子は透明帯への結合能が損なわれていることを明らかにした。
(2)Ep06変異マウスに、ミトコンドリアを赤色蛍光で標識、精子頭部を緑色蛍光で標識するTGマウスを掛け合わせ、Ep06変異マウスの精子の挙動を観察した。Ep06変異精子は、雌性生殖器において、子宮から卵管へと移行する能力が損なわれていることを明らかにした。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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