2018 Fiscal Year Annual Research Report
Longitudinal examination of a relationship between maternal mind-mindedness and children's socio-emotional development
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18J11803
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小山 悠里 東京大学, 教育学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | Mentalizing / Mind-mindedness / 変化 / 観察 / アタッチメント / 感情調整 |
Outline of Annual Research Achievements |
発達早期の養育者の乳児の心への注目とその質的な差異は生後1年間を通してどのように変化するのか,またその変化のパターンは子どもとの感情にまつわるやりとりにおける養育者の行動にどのように影響するか,そのようなやり取りを通して子どもの養育者への感情にまつわるやりとりにおける期待や働きかけにどのように関連するのかを明らかにすることを目的とした。 平成30年度は,参加者の募集と複数時点での調査の実施を進めてきた。都内各所の子育てひろばやNPO法人の子育てひろばにてチラシの配布をして行った。現在60名ほどの乳児とその養育者に参加者に協力をえている。また順次調査をおこなった。月齢4か月未満で調査希望があった場合,月齢4か月未満の時点(月齢2か月,月齢4か月)で一度調査をおこない,その後は月齢6か月,9か月,12か月,18か月,24か月で調査を行う。各月齢ごとにMind-mindednessの測定(篠原,2006)と養育者による乳児の内的状態への言及とその適切性(Meins & Fernyhough, 2010)の測定を行った。また月齢6か月時点ではやりとり中断時の乳児の反応の測定,月齢12か月時点ではアタッチメントの安定性の測定,月齢18か月および月齢24か月時点では,玩具片付け場面における親子間での情動調整の過程を検討する。 30年度内に,すべての参加者に対して第1時点の調査を行い,2組を残して月齢6か月時点での調査が終了している。現在は9か月時点および12か月時点の調査を実施中である。また月齢2か月-4か月までのデータについて現在分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は参加者の募集と調査の実施を進めてきた。参加者については様々な施設と参加者からの協力により十分な人数が集まってきていると考える。調査は実施中であるが,今後も順次進めていく。 データの分析については,遅れがあると考えられる。1回の調査ごとに得られるデータが非常に豊かであり,調査実施をしながらの分析がなかなか追い付いていない。現在低月齢でのデータを分析中であるが,本年度は分析を中心に進め,報告も行っていきたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度はデータの収集だけでなく分析を中心に進めていきたいと考える。データ収集については,9か月・12か月時点・18か月ので調査を行っていく予定である。 また,2か月―4か月でのデータの分析,6か月時点でのデータの分析,6か月-12か月時点でのMind-mindednessの変化に関する追試的検討を行っていきたいと考えている。その中でMind-mindednessの変化と子どもの社会情緒的発達への帰結について知見を得ることを目標とする。
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