• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2018 Fiscal Year Annual Research Report

Moduli Space of Reduced Grobner Bases and Its Geometry

Research Project

Project/Area Number 18J12368
Research InstitutionSaitama University

Principal Investigator

神戸 祐太  埼玉大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)

Project Period (FY) 2018-04-25 – 2020-03-31
Keywordsヒルベルトスキーム / グレブナースキーム / Bialynicki-Birula分割 / ベッチ数
Outline of Annual Research Achievements

当研究課題の主な研究対象はグレブナースキームとよばれる、固定した項順序に対して固定した単項式イデアルをイニシャルイデアルとしてもつ被約グレブナー基底のモジュライ空間である。n次元射影空間の固定したヒルベルト多項式をもつ閉部分スキームのなすヒルベルトスキームを考えると、グレブナースキームはヒルベルトスキームと密接な関係を持つ。神戸は当該年度のはじめから夏ごろにかけて、適当な単項式イデアルのクラスMを決定し、ヒルベルトスキームがMに属する単項式イデアルに対応したグレブナースキームに分割されることを示した。そこで、射影平面のd点のヒルベルトスキームについてその分割を計算し、現れるグレブナースキームの次元を数え上げたところ非常に対称的な数値を得た。過去の研究を調べたところ、その数値が射影平面のd点のヒルベルトスキームのベッチ数であることがわかった。射影平面のd点のヒルベルトスキームのベッチ数は、Bialynicki-Birula分割とよばれる手法を用いて計算されている。そこで神戸はヒルベルトスキーム上に項順序に対応した積群k\{0}の作用を導入し、[1]その作用の固定点はMの元から定まる単項式スキームであること、[2]グレブナー分割は集合論的なBialynicki-Birula分割であることを示した。その系として次の2つを得た。[A]Mに属する単項式イデアルJが定めるグレブナースキームが特異点をもつならば、Jが定めるヒルベルトスキームの固定点も特異点である。[B]滑らかなヒルベルトスキームのベッチ数は、対応する次元をもつグレブナースキームの個数である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

当初の研究計画におけるグレブナースキームとヒルベルトスキームの関係に関する研究目標は、グレブナースキームからヒルベルトスキームへの自然な射の像を集合論的に特徴づけることであった。現在得られている研究結果はBialynicki-Birula cellという集合論的特徴づけのみならず、グレブナースキームの計算がヒルベルトスキームの特異性やホモロジー群を決定づけることができる。一般論の少ないヒルベルトスキームに対して計算機上に実装可能な一般論を与えたという意味で、現在までの研究は当初の予想を大きく超え今後のヒルベルトスキームの研究に大きく貢献する計算理論となっていくと考えられる。
また、グレブナースキームの新たな計算手法を得たり、イタリアではミラノ工科大学でグレブナースキームに関連した研究の第一人者であるPaolo Lella教授、およびその共同研究者Enrico Schlesinger教授との共同研究に参加し、グレブナー変形と呼ばれる平坦変形のリフトに関する問題を一部解決することができた。

Strategy for Future Research Activity

・Bialynicki-Birula分割について
ヒルベルトスキームの特異点の例の構成は難しい問題の1つであるが、現在得られている結果を用いることで、単項式イデアルから定まるスキームに対応した点におけるヒルベルトスキームの特異性を計算機によって調べことができる。今後はその手法により多くの特異点の例を構成する。その際、神戸が得たグレブナースキームの新たな研究手法が役立つことが期待される。
・イタリアにおける共同研究について
採用二年目においても神戸はイタリアでPaolo Lella教授、Enrico Schlesinger教授との共同研究を続ける予定である。採用一年目で得られた結果を用いて、局所コーエン・マッコーレー空間曲線のヒルベルトスキームの連結性の研究にグレブナー変形のリフトを用いた新たな手法を確立することを目的とする。

  • Research Products

    (4 results)

All 2019 2018

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] A decomposition of the Hilbert scheme given by Grobner schemes2019

    • Author(s)
      神戸祐太
    • Organizer
      第24回代数学若手研究会
  • [Presentation] A decomposition of the Hilbert scheme given by Grobner schemes2019

    • Author(s)
      神戸祐太
    • Organizer
      代数幾何ミニ研究集会
  • [Presentation] A decomposition of the Hilbert scheme given by Grobner schemes2019

    • Author(s)
      神戸祐太
    • Organizer
      日本数学会2019年度会
  • [Presentation] Smoothness of Grobner scheme2018

    • Author(s)
      神戸祐太
    • Organizer
      Younger generations in Algebraic and Complex geometry V

URL: 

Published: 2019-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi