2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of cognitive rehabilitation program for elder people with alcohol use disorder
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18J12808
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Research Institution | University of Tsukuba |
Research Fellow |
新田 千枝 筑波大学, 人間総合科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | 高齢 / 認知機能 / アルコール依存症 / 認知リハビリテーション / ランダム化比較対照試験 / 前頭葉機能 / プログラム開発 / 神経心理検査 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度、当初の予定していた追加試験の実施が実現しなかったため、参加者数30症例にて介入試験を終了した。よって、最終的に脱落者4名を除く、26名(介入群n=13,対照群n=13)について、ANCOVAにて解析した。次のような結果が得られた。 【主要評価項目である神経心理検査得点の2群比較の結果】 事後で測定した介入群のMMSEとFABの平均値は、対照群よりも有意に上昇していた(p<.01)[MMSE:F(1, 23)=13.84, p=0.001,FAB:F(1,23)=12.26,p=0.002].TMTAおよびZOOMAPでは両群に有意差は認めなかった.続いて,有意差がみられたMMSE,FABにおいて,各検査のどの下位項目に得点の上昇がみられたのかを検討した。事後評価時点における介入群の平均値は、対照群に比べMMSEでは計算(Serial sevens),FABでは運動プログラミングもしくは運動系列(Luriaの系列動作)の項目得点が有意に上昇していた[計算: F(1, 22)=29.97, p=0.00, p<.001, 運動プログラミング: F(1, 23)=7.296, p=0.013, p<.05]。 【本プログラムの効果のまとめ】 介入群において,対照群と比べて、介入後にMMSE得点およびFAB得点に有意な改善が認められた.また,前頭葉機能障害に関する問題行動尺度の「アパシー」得点は,介入群において改善し,対照群では増悪する傾向にあった.一方,事後測定時の飲酒渇望は,介入群に比べて,対照群で減少する傾向にあった.その他の尺度には両群に有意差は認めなかった.これより,高齢アルコール依存症に対する認知リハビリテーションプログラムのの介入効果として,全般的認知機能および前頭葉機能の改善をもたらし,前頭葉機能障害の1つである「アパシー」を改善させる傾向があることが示された.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)