2019 Fiscal Year Annual Research Report
嗅覚と触覚のマルチモーダルな意味的一致が商品の評価や購買に及ぼす影響
Project/Area Number |
18J13082
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
井関 紗代 名古屋大学, 情報学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | 触覚 / 嗅覚 / 感覚間相互作用 / ジェンダー / メタファー / ブランディング |
Outline of Annual Research Achievements |
バラのような女性的な香りが付着した布は,やわらかい,滑らかだと知覚されやすい(e.g., Laird, 1932; 西野他, 2014)。加えて,柔らかい(vs 硬い)ボールをにぎっていると,性別が曖昧な顔は女性だと判断されやすい(Slepian et al., 2011)。これらのことから,「女性 = 柔らかい・滑らか」「男性 = 硬い・粗い」というジェンダーに関するメタファーが存在すると考えられる。 また,私たちは,繰り返し接触することで,特定の味と香り,あるいは味と色を関連付けて学習することができる(e.g., Higgins & Hayes, 2019)。しかし,実務的な貢献という点を考慮すると,他の方略を用いてもこのような学習を行うことができるか明らかにする必要がある。 そこで,本研究では,中性的な香りに対して,女性ブランド(vs 男性ブランド)と関連づけた学習をすることで,新たに女性的(vs 男性的)という意味的な連合をつくり,その香りが付着した紙の触り心地に及ぼす影響を検討した(研究1)。加えて,香りに対して新たに作られた女性的(vs 男性的)という意味的な連合が,布の触り心地における柔らかさや滑らかさの知覚を促進するのか検討を行った(研究2)。 本研究において,中性的な香りに対し,ブランディングという方略を用いて,男性または女性と関連付けた学習をすることで,その香りに対して新たに男性的または女性的という意味的連合を作ることが可能であることが明らかになった。加えて,その新たに作られた意味的連合によって,女性的だと知覚される香りは,粗い紙の触り心地の良さを促進することが示された。 本研究の成果は,国内外の学会にて発表することが決定しており,査読付き学術誌に投稿する予定である。また,関連研究について査読付き学術誌に1本の論文が掲載され,3件の賞を受賞した。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] Learned scent-gender associations influence sense of texture2020
Author(s)
Iseki, S., Motoki, K., Sakata, R., Sugihara, N., Kitagami, S.
Organizer
Eurosense 2020: 9th European Conference on Sensory and Consumer Research, Rotterdam, The Netherlands
Int'l Joint Research
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