2018 Fiscal Year Annual Research Report
光増感反応を用いた治療における副作用検討及び障害モデル構築
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18J13157
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Research Institution | Keio University |
Research Fellow |
浜田 梨沙 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | 溶血 / 光増感反応 / ヘモグロビン / 分光 / 酸素 |
Outline of Annual Research Achievements |
酸化および酸素脱着により可視波長領域において各々特徴的な吸収スペクトルを有するヘモグロビン分光に着目し、光増感反応による赤血球破裂およびヘモグロビンの酸化進行を酸素情報と併せて経時的に測定可能な計測法を提案した。平成30年度は、実験系の改良、各種ヘモグロビン濃度変化の妥当性評価、光増感反応による酸化動態、を検討した。 一般的な溶血度測定方法として用いられている上清の吸光度測定より、光照射条件に対応する溶血度と提案計測法より求めたメトヘモグロビン濃度との関係を調査した。メトヘモグロビン濃度と溶血度の関係は、破裂した赤血球内のほぼ全量のヘモグロビンが破裂後即座に酸化作用を受けメトヘモグロビンに変化していることを示した。すなわち、提案計測法の原理であるメトヘモグロビン濃度変化に着目することで溶血進行を間接的に測定可能であることが分かった。血液試料溶液のヘマトクリット増加は、溶液中の溶存酸素量の増加を示していた。この結果は光増感反応を用いたin vitro実験において懸念されている、励起光照射中の溶液内酸素不足に対して、溶液への赤血球添加により溶存酸素量を化学的に増やせることを示唆した。提案計測法で取得した酸素飽和度と酸素電極法により取得した酸素分圧変化を比較したところ、反応効率に関わる低酸素分圧領域において両者は高い相関を示した。 これらの検討より、発案した計測法は光増感反応中の溶液内の赤血球破裂およびヘモグロビンの酸化進行を酸素情報とともに測定できることが分かった。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(2 results)