2019 Fiscal Year Annual Research Report
保健体育科教職課程におけるスポーツ事故の教材開発と教育介入の効果検証
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18J15017
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
村田 祐樹 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | スポーツ事故 / 知識 / 態度 / 実践 / 学生調査 / 教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
教職課程を履修する約1000名の大学生を対象に実施したスポーツ事故の知識,実践に関する質問紙調査を分析した.分析結果を論文投稿した.具多的には,コンタクトスポーツを行う者のスポーツ関連脳振盪(SRC)の知識と対処行動を分析した.対象者はSRCについて知識が比較的豊富であり,SRC受傷後には良好な対処行動を取っていた.一方で,SRCによる長期的な健康問題と段階的なリハビリテーションについての認知には課題が示された.コンタクトスポーツ選手に対してSRCの知識を総合的に高め,適切な対処行動を実践できるよう啓発を行っていく必要があると考えられた. JSCの傷害保険データを用いて,中高生の柔道部活動における頭頚部外傷での死亡・障害事故の発生状況を分析した.分析結果を論文投稿した.全柔連を中心に柔道事故への対策(教育・啓発)が2011年より強化された.その前後の期間における事故の発生率を比較した.後期の頭部外傷による事故の発生率は,前期のそれよりも有意に低かった.一方で,頚部外傷による事故の発生率に有意な差は認められなかった.スポーツ事故の予防を目的とした教育介入を選手,指導者等に行うことが有効であることが示唆された. 熱中症の予防に関する教材(暑熱順化)を作成し予備調査を行った.教授方法は問題基盤型学習を参考に,最初に解決すべき課題(暑熱順化計画の作成)を提示し,その課題解決に向けて必要な基礎知識を提供した後に,グループでの話し合いと課題作成を行った.予備調査の参加者は,中高校の教師,大学生,スポーツコーチ等であった.参加者に教材を提示しその所感を聴取した.全員が熱中症に関する学習経験を有していたが,約9割が本教材より新たな知識を得たと回答した.改善点としてグループ学習時間の確保についての意見が散見された.今後,介入研究を実施するにあたり貴重な視座を得た.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)