2019 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of Adaptive Control Mechanism of Sit-to-Stand Task of Stroke Patients Based on Abnormal Muscle Synergy and Joint Torque
Project/Area Number |
18J15478
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
塙 大樹 埼玉県立大学, 保健医療福祉学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | 脳卒中 / 立ち上がり動作 / 関節トルク / 機械的エネルギー / 筋シナジー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は正常な筋シナジーの獲得を促す運動療法発展のため,異常筋シナジーと関節トルクに基づく脳卒中患者立ち上がり動作の適応的制御機構解明を目的とする。当該年度は以下4点を実施した。 1)小型無線慣性センサと大規模三次元動作解析システムとで、高齢者立ち上がり動作時の計測誤差を検証した。これは、大規模な三次元動作解析装置を適用困難な小規模の診療室で、急性期脳卒中患者を計測するためである。結果、高齢者の立ち上がり動作において、小型無線慣性センサと大規模三次元動作解析システムとの計測誤差は5°未満であることを立証した。 2)急性期脳卒中患者の立ち上がり動作に対する膝関節トルク補助装具が機械的エネルギーに及ぼす影響を検証した。膝関節の関節トルクを補助することで、胸郭や骨盤における過剰な機械的エネルギー消費が抑制された点を新規に明らかにした。 3)急性期脳卒中患者の立ち上がり動作に対する膝関節トルク補助装具が筋シナジーに及ぼす影響を検証した。まず、膝関節の関節トルクを補助することで、体幹における過剰な筋活動が抑制された点を新規に明らかにした。一方、筋間の時間協調性の指標として筋シナジーを用いると、装具の有無で変化しなかった点を新規に明らかにした。これにより、上記した装具は限定的な影響を及ぼすことが明らかとなった。 4)前年度に引き続き、慢性期脳卒中患者における立ち上がり動作への適応制御を詳細に検証した。慢性期脳卒中患者の立ち上がり動作において、股関節トルクと股関節間力の補償関係を新規に発見した。 本研究全体を通して、脳卒中急性期と慢性期における立ち上がり動作への適応制御の違い、また患者に対する関節トルクの補助がその適応制御に及ぼす影響を明らかに出来た。脳卒中患者の異常筋活動を是正し機械的エネルギー効率を改善する運動療法、身体介助、装具やロボティクスへの基礎的な知見として貢献できたと考える。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)