2019 Fiscal Year Annual Research Report
アクティブファイバー標的で拓くマルチストレンジネス多体系の世界
Project/Area Number |
18J20396
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
越川 亜美 東北大学, 情報科学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
|
Keywords | ブラックボックス最適化 / 機械学習 / 圧縮センシング |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続きデータ解析に関連するアルゴリズムの改良を実施した。このうちブラックボックス最適化に関する取り組みについて述べる。 ブラックボックス最適化とは、定式化できないコスト関数を最小化する手法である。特に実験やシミュレーションといった、1つのサンプル点を取得するための時間やお金がかかる状況を考える。以下では入力値が0または1をとる二値変数のベクトルであるときに限る。今回用いた手法は、適当な代理モデルを設計・学習して、そのモデルの最小化を行うことで次に探索するべき点を選び、この2つの段階を繰り返すことで逐次的にコスト関数の最小化を図る方法である。代理モデルは二次までの多項式に設定し、このモデルの学習には、馬蹄分布をパラメータの事前分布としたベイズ推定を利用する。最適化部分では、先行研究ではシミュレーテッド・アニーリング (SA) や半正定値計画問題 (SDP) を用いていたが、今年度の研究ではD-Waveマシンなどのイジングソルバーを利用した最適化を行う。 今年度の研究では、スピングラス模型で代表的なSherrington-Kirkpatrickモデルのハミルトニアンを最小化する問題を用いて、ハミルトニアンの基底状態を探索するまでにコスト関数を計算する回数を最適化ソルバーごとに調べた。入力次元数N=10の場合とN=20の場合で調べたところ、どちらの場合でもランダムサーチと比較して良い性能を示した。また、N=10ではソルバー間の違いに優位な差が見られなかったが、N=20ではSA, D-WaveマシンがSDPより良い性能を示すことを確認した。 さらに今年度は、本手法の物理実験への応用も検討した。 また今年度は、圧縮センシング、さらにガウス過程やニューラルネットワークを用いたデータ解析にも取り組んだ。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)