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2020 Fiscal Year Annual Research Report

国家後見的な集団的労使自治の創造―交渉主体と労働協約適用形態の多元化理論

Research Project

Project/Area Number 18J22166
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

渋田 美羽  九州大学, 法学府, 特別研究員(DC1)

Project Period (FY) 2018-04-25 – 2021-03-31
Keywords労働法 / 労働協約 / 団体交渉 / 正統性 / フランス法 / 集団的労使関係 / 従業員代表 / 職場選挙
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、労働組合を中心に、また、その存在を前提に、形成された既存の集団的労使自治システム、集団的な労働条件の決定システムが、現代社会において、十分に機能していないことを問題視し、国家が「後見的」に、団体交渉や集団的規範の形成の促進をエンカレッジするという方向での集団的労使自治の新たなモデル構築に向けての法的理論を検討するものである。最終年度にあたる2020年度には、本課題につき大きく2つの観点からの研究を遂行した。
第一に、フランスにおいて、労働組合ほかいかなる代表も企業内に存在しない場合に用いられる集団的な労働条件の決定手法の1つであるレフェランダム(従業員による直接投票)に関する考察である。このような方式は、労働協約の有効要件として、あるいは、主に小規模企業において、代表者が存在しない場合に、代表を介さずに労働協約を締結する方法として、近年大きくその役割を拡大された。今年度の研究においては、とりわけ、協約の締結方式としてのレフェランダムについて、近年の改革を中心に検討を行い、論稿を執筆した。同論稿は、このレフェランダム制度につき、その立法の過程、そして、立法時の違憲立法審査に関して、考察を行ったものである。
第二に、これまでの研究を踏まえて、「中小企業」に着眼した考察を開始した。フランスにおいて、集団的な労働者の代表システムあるいは集団的労働条件の決定システムは、企業規模に応じて異なる規制がおかれる。日本においても、フランスにおいても、中小企業においてこそ、労働組合が存在しないことが多く、そうすると、企業規模ごとの異なる状況を反映した法システムを構築するという方向性で、「国家後見的な労使自治システム」を構築する法理論を確立する可能性があるのではないかと考えている。この視点からの検討はまだ不十分であり、今後も「中小企業」に焦点を絞って、日仏の比較検討を進めていきたい。

Research Progress Status

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

  • Research Products

    (1 results)

All 2020

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] フランスにおける企業協定(協約)の締結方式としてのレフェランダム : その立法経緯と合憲性に関する考察2020

    • Author(s)
      渋田 美羽
    • Journal Title

      九大法学

      Volume: 119 Pages: 1頁-53頁

    • DOI

      10.15017/4068628

    • Open Access

URL: 

Published: 2021-12-27  

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