2018 Fiscal Year Annual Research Report
Evolution of cooperation in the multi-species biofilm: multi-game dynamics within and between the species
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18J22388
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
柴崎 祥太 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2019-03-31
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Keywords | 協力の進化 / 数理モデル / 相利共生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究全体では多種の微生物が共存するバイオフィルムにおける協力行動の進化を想定していた。本年度は、まず単純なモデルを構築することで、微生物に限定せず多種が共存する中での協力行動、特に双方の種に利益をもたらす相利共生の進化を解析を行った。 多種における共進化では、種ごとに異なる進化速度を有する点に注意する必要がある。2種系の場合には、進化速度が進化ダイナミクスに影響を与えることがよく知られている。例えば、二種が敵対的な関係(捕食ー被食系、宿主ー寄生者系)では進化速度が速い種の方が有利であるが、二種が相利共生的な場合には速い種が有利な場合も、遅い種が有利な場合もあることが理論的に知られている。 本研究では、種数を2に限定せず、任意の種数が共存する系において、進化速度の違いがどのように進化ダイナミクスに影響するのかを、常微分方程式の解析とコンピュータシミュレーションによって明らかにした。 その結果、任意の種数が共存する系において安定となる平衡状態の条件が数学的に導けた。さらには、どのような場合に進化速度が速い種、あるいは遅い種が有利になるのかを明らかにすることができた。特に種数が多く、種間での進化速度の差が大きい場合には、遅い種ほど有利さあるいは不利さが非線形に失われて行くことがわかった。 以上の結果は、すでにオーストラリアで行われた、日米共同の数理生物学会で口頭発表した。また、研究内容はすでに論文としてまとめてあり、プレプリントサーバーである bioRxiv にアップロードし、国際誌に現在投稿中である。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)