2021 Fiscal Year Annual Research Report
グルタチオン代謝を担う古典的酵素の新規機能:破骨細胞活性化の構造基盤
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18J22606
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Research Institution | University of Miyazaki |
Research Fellow |
高尾 春奈 宮崎大学, 医学獣医学総合研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | レドックスバランス / 構造生物学 / グルタチオン代謝 / ジスルフィド結合 / 破骨細胞活性化因子 / 骨粗鬆症 |
Outline of Annual Research Achievements |
γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(GGT)の分子機能の解明を進めていく中で、酵素活性の分子機能に関して進展があった。 hGGTの基質認識機構を解明するために、5種類の基質結合アナログ型阻害剤を用いた結晶を析出させて構造解析をした。これらの解析から、hGGT-基質結合アナログ型阻害剤複合体の構造決定に成功した。しかし、グルタチオン(GSH)のCys-Gly領域に相当する電子密度が3箇所に見られた。hGGTは転移酵素としての一面を持つため、これら3箇所の電子密度はアクセプター基質由来の電子密度の可能性が示唆された。そこで、hGGT-基質結合アナログ型阻害剤複合体にジペプチド(アクセプター基質)を添加して結晶を作製した。hGGT-基質結合アナログ型阻害剤-アクセプター基質複合体の結晶は析出したが、構造解析までには至らなかった。 また、これまでのhGGTの構造解析の結果から、申請者は分子表面に存在するCys50-Cys74およびCys192-Cys196がhGGTのダイナミックな構造変化に関与すると予想し、これらのCys残基に変異導入を試みた。変異導入による酵素活性の低下から、hGGT変異体の発現が追えなくなることが懸念された。そこで、hGGTが糖鎖修飾を受けることに着目し、糖鎖をトラップするカラムを用いることで精製過程を簡易化させることができた。さらに、酵素活性が消失したhGGTの変異体を検出するために、hGGT標品からポリクローナル抗体を作製した。ELISAによる力価を評価した結果、高感度の抗hGGT抗体であることが明らかとなった。今後、抗体による特異的なアフィニティー精製を試みる予定である。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)