2020 Fiscal Year Annual Research Report
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18J23369
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| Research Institution | Tottori University |
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Principal Investigator |
岡 亮平 鳥取大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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| Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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| Keywords | 結晶場 / d-d遷移 / リートベルト解析 / 光吸収 / 色彩評価 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、新規な優環境型の黒色遮熱、赤色無機顔料を創製し、得られた顔料の発色機構や近赤外反射機構の解明を目指したものである。
2019年度（2年目）の研究で、新規な赤色無機顔料の母材としてLi2MnO3を選択し、Li+サイトにNa+を固溶させることで、試料色が橙色から深紅色へと変化することを見出した。そこで2020年度（3年目）は、2年目の研究によって開発した(Li1-xNax)2MnO3（x = 0, 0.07）顔料について、リートベルト解析により結晶構造を精密化した。その結果、Li+サイトへのNa+の固溶により、Mn(2)-O間の平均結合距離は伸長し、[Mn(2)O6]八面体の歪みは大きくなることがわかった。これら[Mn(2)O6]八面体の立体構造の変化により、Mn4+のd-d遷移による光吸収帯が変化することで、試料の色調が変化することを明らかにした（ACS Omega, 2020, 5, 13108）。
加えて、赤色と同じ暖色系の1つである黄色を呈する無機顔料として、Ca1-xEuxZrO3 (0 ≦ x ≦ 1)を開発した。X線光電子分光スペクトル解析及びリートベルト解析を行った結果、試料内にはEu2＋とEu3+が混在し、試料表面ではEu3+が、バルク領域ではEu2+がそれぞれ支配的に存在することを明らかにした。合成した試料の中で、Ca0.7Eu0.3ZrO3において、市販黄色顔料であるプラセオジムイエローに匹敵する黄色度（CIE L*a*b*表色系においてb* = +70.7）を実現した（ACS Omega, 2021, 6, 3411）。
以上、本研究では、初年度から最終年度までに新規な環境調和型の赤色無機顔料および黒色遮熱顔料を開発するとともに、赤色と同じ暖色系である黄、橙色顔料の開発に成功した。
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| Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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| Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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