2018 Fiscal Year Research-status Report
新出資料の調査と分析に基づく沖縄仏教史・真宗史に関する総合的研究
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18K00088
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Research Institution | Otani University |
Principal Investigator |
福島 栄寿 大谷大学, 文学部, 教授 (20453293)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 浄土真宗布教 / 明治期 / 沖縄・琉球 / 真宗僧侶 / 真宗法難事件 / 清原競秀 / 田原法水 / 真宗大谷派 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、現地史料及び聞取り調査を主なテーマとして位置づけ研究活動を実施した。具体的な現地史料及び聞取り調査として、2018年6月6日・7日福岡県伯東寺史料調査(調査者:福島・長谷)、同年8月21日・22日鹿児島県坊津広泉寺調査、熊本県八代市光徳寺調査(調査者:福島)、同年12月22日・23日真宗大谷派鹿児島別院調査(調査者:福島・長谷)、2019年2月15日~18日に長崎県長崎市正林寺、西海市真光寺、信行寺、天福寺(調査者:福島・知名・長谷・川邉)、九州大学図書館(調査者:長谷)への調査を実施し、それぞれの調査地において、本研究課題に有益な史料類を写真撮影することが出来た。加えて調査地では、有益な関連情報について聞き取りを行うことも出来た。 合わせて、2回の共同研究会を開催することが出来た。具体的な日程は、2018年8月17日・18日と、2019年3月23日・24日で、いずれも大谷大学真宗総合研究所に於て開催した。共同研究会では、現地史料調査の成果と研究の進め方について検討することが出来た。また史料公開のための手続きも順調に進めることが出来た。 研究目的の紹介として、大谷大学真宗総合研究所『研究所報』№72(2018年8月1日、15頁)に掲載し公開している。また、研究代表者が「明治初年琉球の真宗布教―「真宗法難事件」と廃琉置県(琉球処分)―」(立命館大学文学部 立命館文学 第660号「桂島宣弘教授退職記念論集」2019年2月)を発表し、研究成果を公開することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現地調査を概ね4回実施することが出来、研究課題に有益な史料を撮影し、データを入手することができた。また今後の史料公開のための研究倫理に基づく準備を進めることが出来ている。また共同研究会を2回開催し、調査の成果を踏まえ、今後の研究の進捗についての検討を行うことが出来た。また研究成果の公開に向けても、有益で具体的な検討を進めることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度の現地史料調査及び聞き取り調査の成果を踏まえ、かつ共同研究会での研究成果の公開に向けた具体的な検討内容に則りながら、2019年度も研究活動を推進していく。具体的には、禁教を犯した罪で石垣島に流された仲尾次政隆に関する現地史跡調査と、戦後に開設された竹富島の真宗寺院の調査を実施する予定である。また、史料調査として、沖縄本島の資料館や図書館を訪れ、特に2019年春に公開予定である「尚家文書」について、史料収集する予定である。以上のような現地調査を踏まえた共同研究会を年度内に2回程度、実施したい。加えて、2018年度に蒐集した史料を、研究成果として公開していくための、史料の翻刻・入力・校正作業など、具体的な作業を進めていきたい。
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Causes of Carryover |
2018年度は、史料整理作業を実施しなかったので人件費の支出はなかった。2019年度は、2018年度に引き続き、現地史料調査を実施する必要があるために、旅費が必要である。また2018年度と2019年度の現地史料調査結果を踏まえた共同研究会を実施するため、協同研究員の旅費が必要となる。更に研究成果を公開していくために実施する具体的な史料整理作業(データ入力・校正など)にかかる人件費が必要である。
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Research Products
(1 results)