2022 Fiscal Year Annual Research Report
Recognition of the diversity of the world in the early modern period: A Comparative Study of Japan, China, and Europe
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18K00097
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川出 良枝 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (10265481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 勉 愛知教育大学, 教育学部, 特別教授 (30209382)
伊東 貴之 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (20251499)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 多様性 / フランス / 中国 / 日本 / 儒学 / 異文化交流 / 清朝 / 江戸時代 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナウィルスの感染拡大のため、大きな制約を受けつつも、延長申請を経て、無事に最終年度を迎えることができた。最終年度は、代表者の川出と分担者の前田は、この間に蓄積してきた研究成果を書籍として世に問うための準備と刊行作業に大半の時間を費やすこととなった。分担者の伊東もまた活発に論文を発表すると共に、国際交流に精勤した。また、念願でもあった(オンラインではない)対面での共同研究会の開催もついに実現したことも特筆すべき成果である。すなわち、2023年の2月に東京大学本郷キャンパスにて開催された研究成果報告会では、18世紀のフランス(川出)、清朝の中国(伊東)、江戸時代の日本(前田)における多様性の諸相について、充実した成果報告がなされ、それらを元に、3つの地域を有機的に比較する討議を行うことができた。 研究機関全体を通じて実施した研究成果としては、前述のように2023年に川出は『平和の追求:18世紀フランスのコスモポリタニズム』を、前田は『江戸思想史の再構築』をそれぞれ刊行するに至った。伊東もこの間、「経世学の展開と考証学の隆盛――明末清初期から清代の学術と思想」」をはじめとする論文を日本語のみならず英語や中国語により多数刊行し、近いうちに一冊の書物としてまとめるための準備を精力的に進めている。これらの著作物には、本研究で得られたそれぞれが専門とする地域の文化の相対化とそれぞれを比較する視座が織り込まれている。こうした著作物において得られた成果をとりこむ形での共著論文あるいは共著の著作を刊行するための準備作業も着実に進めてきた。前述の研究会は比較の方法論の整備と比較による新知見の発見に直結するものとなり、まさに本研究をしめくくるに値する重要な研究会となった。
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[Book] 平和の追求2023
Author(s)
川出 良枝
Total Pages
416
Publisher
東京大学出版会
ISBN
9784130301862
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