2019 Fiscal Year Research-status Report
The History of Japanese Folk Song Research in NHK and the Authenticity of Folk Song
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18K00125
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
島添 貴美子 富山大学, 学術研究部芸術文化学系, 准教授 (00432120)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 民謡 / NHK / 日本民謡大観 / 真正性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はNHK(日本放送協会)による日本民謡大観事業の関連資料の収集・整理を通して、民謡調査の意義と調査方法の変容の過程を明らかにするとともに、これらの変容の過程を手掛かりに民謡研究における古典的な問いである民謡の真正性を再興することを目的とする。令和元年度は以下の調査を行い、成果を発表した。 ①文献調査は、(1)明治以前の民謡研究、(2)メディアと舞台と民謡、(3)町田佳聲の伝播論について資料収集と文献調査を行った。その成果は、音楽之友社のWEB連載「21世紀のふるさとの歌を訪ねて」(第8回民謡・舞台・メディア、第9回伝播論再考、第10回美しい物語――ラッパ節・炭坑節・十九の春の伝播論その1、第11回伝播論はどこまで実証可能か――ラッパ節・炭坑節・十九の春の伝播論その2、第12回菅江真澄と臼歌、第13回仕事歌の王様、臼歌)に発表したほか、NHKラジオ「音で訪ねるニッポン時空旅」の番組の一部にも使用した。 ②町田佳聲の弟子で日本民謡大観事業にも参加していた故竹内勉氏の遺品を、元NHK局員稲田正康氏と共に故竹内邸へ伺って見学した。生前の竹内氏を知る稲田氏の話と遺品を実際に見学して、竹内氏がどのような調査や資料整理をしていたかが大まかではあるが分かってきた。 ③NHKから借用している日本民謡大観事業の関連資料の内容や事業運営について、事業担当者であった元NHK局員稲田正康氏へのインタビューを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
江戸時代後期の民謡研究を菅江真澄を切り口にして資料収集したところ、現在の民謡研究につながる見解が垣間見られ、それを柳田國男ら民俗学者が引き継いだことが分かった。 元NHK局員の稲田正康氏へのインタビューを集中的に行うことで、NHKからお借りしている『日本民謡大観』関連資料の内容(価値)がみえてきた。
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Strategy for Future Research Activity |
以下の2点を来年度に取り組む予定である。 ①『日本民謡大観』関連資料については、引き続き、稲田氏へのインタビューを行い整理を進める。 ②文献調査は民俗学における民謡研究をまとめる。
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Causes of Carryover |
文献調査の過程で図書館を通して取り寄せられるものが当初の想定よりも多かったため、逆に出張する機会が少なくて済んだ。今年度は新型コロナの影響で、国内外へ調査や学会発表の機会が減ることが予想されるので、マイクロフィッシュのデジタル化の業者発注など、当初予算不足でできないと思われた部分に使用することを予定している。
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Research Products
(2 results)