2020 Fiscal Year Annual Research Report
Fundamental Research on the Genesis and Realization of "Sacrality"(reisei) in the Buddhist Arts of Medieval Japan
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18K00168
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山本 聡美 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (00366999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 守俊 岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (00713885)
井並 林太郎 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸部企画室, 研究員 (80747329)
加須屋 誠 京都市立芸術大学, 芸術資源研究センター, 客員研究員 (60221876)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 経説絵巻 / 仏教説話画 / 六道絵 / 九相図 / 厨子絵 / 愛染明王 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度にあたり、作品調査と並行して成果の発表・刊行を複数行った。 1)作品調査:代表者は、研究協力者の菅野龍磨氏とともに東京国立博物館にて「愛染明王像厨子」の熟覧と撮影を実施した(2021年2月22日)ほか、大津市歴史博物館「聖衆来迎寺と盛安寺」展及び和歌山県立博物館「国宝粉河寺縁起と粉河寺の歴史」展において展示調査を実施した。 2)国際研究会:2016年から、日・独・仏・米・豪の日本美術研究者と協力して継続している『看聞日記』研究会を、2020年度はオンラインにて3回実施し、今後の成果報告の方法などを協議した。 3)成果報告:①本科研にてオンライン研究会を主催し、研究協力者の阿部美香氏と菅野龍磨氏による口頭発表を行った(2020年12月21日:阿部「六道釈を読む―聖衆来迎寺本六道絵と儀礼の詞」、菅野「東京国立博物館所蔵・厨子入愛染明王像について」)。②代表者は、本科研の成果の一般普及につとめ、和歌山県立博物館「国宝粉河寺縁起と粉河寺の歴史」展図録掲載コラムの他、NHK日曜美術館(2020年4月19日)、日経新聞朝刊(2020年6月30日)、NHKラジオ深夜便(2020年11月26日)など、コロナ禍に関連した古典や歴史的観点からの提言を、宗教美術研究に基づいて行うことに注力した。さらに、小学生高学年向け教材『鳥獣戯画と絵巻物』(あかね書房、2021年1月)を監修し、研究成果をより広く社会へ普及することにも取り組んだ。③分担者(加須屋)は『仏教説話画論集(下巻)』(中央公論美術出版、2021年3月)を刊行し、十三世紀、十四世紀絵画論を進展させ、今後の説話画研究の基盤を整備した。また日経新聞朝刊(2020年7月31日~8月13日)にてコラム(「美の十選:地獄の教え」)を10回連載し、研究成果の普及に努めた。
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Research Products
(18 results)