2018 Fiscal Year Research-status Report
Study on specialization of traditional Japanese medicine using electronic text of medical manuscripts
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18K00264
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
星野 卓之 北里大学, 東洋医学総合研究所, 研究員 (90726051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加畑 聡子 北里大学, 東洋医学総合研究所, 研究員 (20649339)
周防 一平 北里大学, 東洋医学総合研究所, 研究員 (90726845)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 漢方 |
Outline of Annual Research Achievements |
下記の内容に関連する写本群の電子テキストを準備し、年代・医派に分け分析を進める。 ○古方派写本における医論発達過程の解明:古方派の端緒と目される後藤艮山・香川修庵とその門人が残した写本である『一家藁』『行餘医言』などに共通してみられる医論を比較し、古方派が興った際に中国医学理論からいかに独自化がなされていったかをテキストの比較に基づき明らかにする。さらに後世の書籍に与えた影響についても引用解析を行い考察する。○後世方派著作の中国医書引用解析:後世方派の中心である曲直瀬流の著述について中国医書の引用を分析し、後代の医書に与えた影響を明らかにする。 ○後世方派講義録における口訣伝播過程の調査:江戸時代初期に曲直瀬流処方集で伝播が確認できる臨床的秘訣が江戸時代後期にかけて口訣集・処方集(写本群を含む)にどのように応用されたかを比較し、その伝播過程を津田玄仙・和田東郭・原南陽などの関連書籍に注目し明らかにする。○針灸治療の歴史的変遷の解明:中世以降の針灸関連写本群からどのように取捨選択して本邦の針灸治療がなされてきたかを、取穴・腹部診察法(腹診)に注目しつつ網羅的に調べる。腹診書については難経系と『傷寒論』に基づく経方系に分けて解析する。○明治期口訣応用についての調査:現代の古方派についても方証相対は口訣的であるという指摘がある。奥田謙蔵が収集した『類聚方』関連医籍から現代漢方に応用される古方派の知識がいかに選択されたかを明らかにする。 現在、これまで行ってきたテキスト・データベース化を継続しつつ、重要文献については複写のうえ調査をすすめた。発表先はホームページで、複数語検索サイトを立ち上げるため、現在ホームページの構築とその基礎データの作成を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
来年度中に検索サイトの公開を目指して、ホームページの設計と製作依頼を行った。データに関しては暫定的なテキスト群からなるデータベースを構築しつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
検索サイトを公開し、さらにテキスト・データベースの充実を図る。収集した貴重文献のテキスト化をさらにすすめ、随時公開する。データベースより得られた知見については、口演・論文にて発表していく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度分をホームページ製作費にあてることを予定しており、さらなる調査に必要となる物品・旅費に充当するため。
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Research Products
(6 results)