2019 Fiscal Year Research-status Report
A documentary research of the editing process of Shin-cho, with focus on the letters to Narasaki Tsutomu
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18K00283
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Research Institution | Yamaguchi Prefectural University |
Principal Investigator |
加藤 禎行 山口県立大学, 国際文化学部, 准教授 (10318727)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 楢崎勤 / 佐多稲子 / 新潮 / 雑誌メディア / 編集者 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度においては、前年度に引き続き、楢崎勤宛諸家書簡の調査研究に従事し、採寸・翻刻・解題執筆等の作業を継続して行った。 また、公表された研究成果として「楢崎勤宛佐多稲子書簡について 一九五七年春、女性作家が旧知の元編集者に送った手紙」(『山口県立大学学術情報』第十三号、2020年3月)がある。 この報告では、一九四一〈昭和16〉年二月二日消印のもの、一九四六〈昭和21〉年八月十三日消印のもの、一九五七〈昭和32〉年四月四日消印のものの三通を取り扱った。すでに刊行されている『佐多稲子全集』全一八巻(一九七七〈昭和52〉年一一月-一九七九〈昭和54〉年六月、講談社)は、佐多稲子書簡を掲げてはおらず、また『文学者の手紙7 佐多稲子 中野重治・野上弥生子ほか来簡が語る生の足跡』(二〇〇六〈平成18〉年五月、博文館新社)にもこれらの書簡は示されていないため、これらの楢崎勤宛佐多稲子書簡の本文と写真版による書簡画像の掲載、そしてその解説を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在のところ、楢崎勤宛諸家書簡の調査研究は、順調にデジタルデータ化、翻刻、採寸等の作業を進めている。著作権継承者を探しながら公開の許諾を取るという作業が遅れ気味ではあるが、鋭意、関係者を探しながら研究を進めていきたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、新型コロナウイルスの影響が、社会の随所に現れており、勤務している自治体の県境を越えた、資料調査のための図書館の訪問と、県外資料の閲覧が困難になっている。こういった新しい状況のなかで、作業を進めつつ前進していきたいと考えている。
また今年度は、勤務する大学の事情で、キャンパス移転が予定されており、研究対象となる資料の一時的な梱包や、キャンパス移転後の研究に関する基礎的な環境整備が必要になってくる。こういったスケジュールも視野に入れつつ計画的に進めたい。
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Causes of Carryover |
調査のための出張が、2020年2月から3月にかけて予定されていたが、新型コロナウイルスの影響が、社会の随所に現れており、勤務している自治体の県境を越えた、資料調査のための図書館の訪問と、県外資料の閲覧が困難になっている。こういった新しい状況のなかで、作業を進めつつ前進していきたいと考えている。
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Research Products
(1 results)