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2020 Fiscal Year Research-status Report

近代熊本の歴史家が収集した和本・蘭書コレクション

Research Project

Project/Area Number 18K00284
Research InstitutionPrefectural University of Kumamoto

Principal Investigator

大島 明秀  熊本県立大学, 文学部, 准教授 (50508786)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2023-03-31
Keywords和本 / 写本 / 漢籍 / 蘭書 / 書誌 / 蔵書印 / 肥後 / 熊本
Outline of Annual Research Achievements

新型コロナウイルスの感染流行につき、当初予定の調査回数を果たすことができなかった。特に上半期の調査は断念せざるを得なかったが、下半期に至って、状況を注視しながら数回調査することができ、可能な範囲での調査を行いつつ、調査の過程で発見した資料に基づく研究発表の可能性を探った。
まず、後藤是山記念館蔵の写本については、5回程度調査を果たすことができ、館内仮目録で150点ほどのところまで詳細目録の採録を進めることができた。その際、仮目録では1冊ずつ採録されていたが、内容を詳細に検討し、番号が異なるものの書冊として同じセットと見られるものは1点にまとめながら進めた。また、書名が仮目録に掲載されていながらも実際にはその本が無いような事態に行き当たったが、その場合は仮目録の情報を記載するようにした。このように目録採録方針を定めることができたのは成果であった。また、同館所蔵の写本で、主に肥後で活躍した医師城鞠洲が著した「鞠洲医事文稿」三編に着目してこれを架蔵本と競合してその校訂版を発表するなど、当初の想定外の研究成果を得た。
次に、熊本博物館蔵の和本については、6回程度調査を果たすことができた。博物館内の和本収納が寄贈者ごとに分かれているため、手始めに熊本市の医師であった村田三節旧蔵の和古書(医書)コレクション(145冊)に絞り、目録を作成した。次年度に目録出版の予定。
最後に、熊本大学図書館蔵の蘭書については、大学関係者以外の入館が禁止されていたため、調査を果たすことができず、仮目録を入力したところから進んでいない。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新型コロナウイルスの感染流行につき、当初に予定していた調査回数を果たすことができなかった。特に上半期の調査は断念せざるを得なかったが、下半期に至って、状況を注視しながら数回調査することができ、少し進めることができた。
まず、後藤是山記念館蔵の写本については、10回程度の調査に基づいて60%あたりまで目録採録を行う予定であったが、5回程度の調査しか行えず、30%あたりまでの進捗となった。
次に、熊本博物館蔵の和本については、村田三節旧蔵の和古書(医書)コレクション(145冊)の目録を作成したが、上半期に調査できず取り掛かりが遅くなったため、発行は次年度に持ち越しとなった。
最後に、熊本大学図書館蔵の蘭書については、大学関係者以外の入館が禁止されていたため、調査を果たすことができず、仮目録を入力したところから進んでいない。

Strategy for Future Research Activity

新型コロナウイルスの感染流行の状況を注視し、所蔵機関と入念に対応を相談しながら、引き続き調査を行う。
まず、後藤是山記念館蔵の写本については、今年度は10回程度の調査と、それに基づいて90%あたりまで目録採録を行う予定としている。また、同館には城鞠洲資料が別にあることから、これらにも着目して研究の可能性を探る。
次に、熊本博物館蔵の和本については、村田三節旧蔵の和古書(医書)コレクション(145冊)の目録を発刊する。引き続き、草野幸次旧蔵の和本コレクションの調査に取り掛かる。
最後に、熊本大学図書館蔵の蘭書については、学外者の入館が解除されたところで調査を行う予定である。

Causes of Carryover

新型コロナウイルスの感染流行につき、1年間書誌調査のための県外出張ができなかったことと、特に前年度の上半期は予定していた県内調査が果たせず、下半期も調査回数を制限せざるを得なかったため、年度内に発刊を予定していた「熊本博物館蔵村田三節医書コレクション」の完成も遅れこれが翌年度にずれ込み、その分が未使用となった。ただし、一部は後藤是山記念館蔵書の調査過程でスピンオフとして生じた城鞠洲研究等の資料購入費に充当した。
本年度は上記目録の刊行費、中野孝次旧蔵目録作成や城鞠洲研究等に係る資料購入費、ならびに調査に必要なパソコンおよび周辺機器等の購入費、加えて資料の電子入力作業のための人員雇用費として使用する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2021 2020

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 校訂版『鞠洲医事文稿』三編2021

    • Author(s)
      大島明秀
    • Journal Title

      障害史研究

      Volume: 2 Pages: 146-162

    • Open Access
  • [Presentation] 城鞠洲の医学・医療観2020

    • Author(s)
      大島明秀
    • Organizer
      「障害の歴史性に関する学際統合研究―比較史的な日本観察―」第4回研究会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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