2020 Fiscal Year Annual Research Report
A philological study on the historical narrative documents housed in the temples and shrines in the Kisyu area: cataloguing and inquiring Historical discourses
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18K00318
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
大橋 直義 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (50636420)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 道成寺 / 七宝瀧寺 / 粉河寺 / 興国寺 / 縁起 / 修験 / 葛城 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究実績は下記のように概括される。 第1に、道成寺文書の整理およびその検討に基づく成果である。中世文学会2020年度秋季大会(オンライン開催)において、口頭発表:「道成寺創建縁起と『道成寺縁起』」を行なった。その結果、委員会による審査を経て『中世文学』66号(中世文学会、2021年6月予定)に同題の査読付き論文の掲載が確定している(本報告書作成時において初校を終えている)。その他、道成寺文書に関しては、大橋直義「『道成寺縁起』書名―覚書」(和歌山大学 紀州経済史文化史研究所ニューズレター『きのみなと』8号、2021年3月)も公表した。 第2に、道成寺その他の紀伊半島の諸寺に関わり深い、葛城修験に関連する調査の成果があげられる。昨年度来、検討を行なってきた犬鳴山七宝瀧寺、粉河寺、興国寺に関わる成果として、大橋直義「犬鳴山七宝瀧寺縁起攷―「外法成就の志一上人」をめぐって」(口頭発表、関西軍記物語研究会 第98 回例会 2020年9月)、大橋直義「粉河寺縁起の中世的再編―『粉河寺御池海岸院本尊縁起』と和泉山脈山麓地域の宗教文化―」(和歌山県立博物館2020年度特別展図録『国宝粉河寺縁起と粉河寺の歴史』 コラム、2020年10月)を公表した。また関連して行なった調査研究の成果として、和歌山大学紀州経済史文化史研究所企画展「泉州 岸和田の宗教文化―高僧伝と寺社縁起―」(和歌山大学紀州経済史文化史研究所展示室、2021年1月21日~2月22日)を開催し、成果物として展覧会図録(全32頁)を作成し、来場者および関係者に無償頒布した。なお、展示品解説を別に作成し、近日中に和歌山大学 紀州経済史文化史研究所HPで公開する予定である(URL未定)。
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Research Products
(5 results)