2020 Fiscal Year Annual Research Report
Basic research on text generation of Heian period court song centered on Fuzoku-uta & Azumaasobi-uta
Project/Area Number |
18K00324
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Research Institution | Dokkyo University |
Principal Investigator |
飯島 一彦 獨協大学, 国際教養学部, 非常勤講師 (50212692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城崎 陽子 獨協大学, 国際教養学部, 特任教授 (20384000) [Withdrawn]
本塚 亘 獨協大学, 外国語学研究科, 研究生 (20816136) [Withdrawn]
山崎 薫 盛岡大学, 文学部, 助教 (90822958)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 風俗歌 / 風俗歌テキスト / 風俗歌写本 / 風俗歌と物語 / 平安朝宮廷歌謡史 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究分担者について前年度に1名の急逝、今年度に1名の辞退があり、なかなか当初の計画通りに研究が進まなかったが、当初の研究計画では城崎陽子の分担であった歌学書・歌論書における風俗歌・東遊歌のテキスト生成の問題は、派生する研究テーマとして平安期物語における風俗歌テキスト引用の分析として定位し直し、新たな研究分担者として山崎薫氏を加えた。 山崎氏とはコロナ禍で対面の会議がかなわなかったので、インターネット上でオンラインの相談を数回行い、研究の方向と内容を確認した。山崎氏はその成果として2020年12月に学会発表をし、その内容は『古代文学研究 第二次』(第30号記念号、2021年10月刊行)に掲載予定である。山崎氏の成果は、風俗歌のテキストおよびその表現が物語に取り込まれるときに、他の宮廷歌謡とは違って「越境を示唆する表現」として機能するように用いられているとするもので、今までに得られなかった知見を得ることができた。 研究代表者である飯島一彦は1年目の写本調査、2年目の写本調査と風俗歌テキスト形成の時間軸上への定位の考究を踏まえて、引き続き風俗歌テキスト形成の時間軸上への定位を進めた。さらに令和2年度の新たな研究計画として加えた、依然として行方不明である賀茂真淵自筆本の探索と宣長自選歌集『しきのうた』の翻刻を経た上での国学者への風俗歌テキストの影響の分析に取り組んだが、コロナ禍もあり、新たな計画については目に見えた成果は得られなかった。以上を踏まえて、現時点での研究成果をまとめ、10月の日本歌謡学会で発表し、機関誌『日本歌謡研究』第61号に論文が掲載されることとなった。その内容の主要な部分は、「風俗歌」という研究対象をジャンルとして形成したのは江戸期の国学者であり、歌謡テキスト群としての形成は平安時代以来数度の段階を経ているという、今まで明快ではなかった形成過程であった。
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Research Products
(2 results)