2020 Fiscal Year Research-status Report
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18K00332
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
水谷 隆之 立教大学, 文学部, 教授 (60454500)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 日本近世文学 / 浮世草子 / 俳諧 / 西鶴 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究3年目にあたる今年度は、前年度に引き続き、西鶴とその周辺の作者の俳諧および浮世草子に関する基礎的研究を進めた。 西鶴の俳諧については、特に元禄期の俳書を対象に精査・分析して注釈を加えつつ、当時の俳諧師との関係をも見据えながら調査を進めた。西鶴が関係した一連の連句・雑俳書を総合的に分析することにより、その文芸的価値を俳諧史に新たに位置づけるものである。 西鶴以後の浮世草子としては、『寛濶平家物語』の注釈・分析を昨年度に引き続き行った。これにあわせて、近世前期における『平家物語』の受容の様相についても調査を進めた。近世の俗文芸において『平家物語』がどのように享受され利用されたのかを追うとともに、『平家物語』と他の古典作品との類似性、異質性にも考察を及ぼすものである。また、『源氏物語』空蝉巻を例に、古注釈や絵巻、梗概書、近世前期の俗文芸におけるその形象のさまを追い、それぞれの特徴と成立の背景について考察した論文を発表予定である。 なお、新型コロナ感染症流行の影響を受け、必要な資料調査が滞り、成果発表が遅れている。今年度はこれまでに収集した資料を整理し精査することによって研究の進展をはかったが、研究の遅れは否めない。今年度刊行された研究成果としては、昨年度の研究成果に基づく「漂流と漂着―『韃靼漂流記』を中心に―」(『(東アジア文化講座第1巻)はじめに交流ありき 東アジアの文学と異文化交流』文学通信、2021年3月刊行)がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症流行の影響を受け、当初予定していた国内・国外における資料調査が滞っており、本研究課題の遂行ならびに成果発表が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も本研究課題の研究計画にしたがって調査・研究を進める。新型コロナ感染症の影響が解消されるまでは資料調査を伴わない作業に重点を置いて効率的に進める。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症流行の影響を受け、予定していた国内外における資料調査が実施できなかったため。次年度は資料調査ならびにデータ整理のための雇用費として使用する予定である。
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