2022 Fiscal Year Research-status Report
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18K00341
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
浦田 義和 久留米大学, 大学共同利用機関等の部局等, 客員教授 (00151944)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | イスラーム / 回教 / 日本近代文学 / マレーシア / エジプト / 南方徴用作家 / 武田泰淳 |
Outline of Annual Research Achievements |
1,海外調査・発表については、コロナ感染状況が落ち着いて海外渡航が可能になった2023年2月にマレーシア国立図書館で必要資料を閲覧し複写資料として収集した。また同年3月にエジプト・カイロで開催された国際学会(エジプト日本研究会第1回国際シンポジウム「中東地域と日本のかかわり」)で研究協力者による通訳を介して、「日本近代文学とイスラーム」のテーマで発表し、情報交換を行った。併せて日本の文献における木乃伊表象研究や日本人とイスラム教などテーマと関わる他の発表者の発表および配布資料から情報収集、資料収集を実施した。また、カイロ市内およびルクソールの博物館を訪問し、日本作家の紀行文と比較・検証作業を行った。 2,日本国内の学会である日本近代文学会、日本社会文学会、法政大学国文学会に参加し、テーマと関わる学会発表を実施するとともに、テーマと関わる作家である三島由紀夫、武田泰淳および沖縄文学、「差別」に関する研究発表などを聴講し、情報収集及び資料収集を実施した。 3,日本国内研究機関調査に関しては、法政大学図書館、沖縄県立図書館、琉球大学附属図書館を訪問し、戦前戦中回教関係資料、南方徴用作家関係資料および三島由紀夫関係資料を閲覧、複写資料を収集した。 以上の調査研究により、日本近代作家のイスラム・イメージは、西欧のイスラム・イメージに強く影響されつつ、中には、透明な視線でイスラームを捉えようとする試みが散見されることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国際的にコロナ感染が収束に向かい、海外渡航が可能になったのは2023年になってからで、 それまでは、海外渡航が事実上不可能で、更に国内調査に関しても、昨年度は日本国内のコロナ感染状況が好転せずに、調査が限られていた。
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Strategy for Future Research Activity |
アジア地域のイスラーム社会であるスリランカなどの研究機関を訪問し、情報収集、資料閲覧・収集活動を行う。
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Causes of Carryover |
2022年度は、世界的なコロナ感染によって、計画通りの海外調査および国内調査が制限されたため、次年度にこれまで実施していないアジア地域の調査を実施することになった。
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