2019 Fiscal Year Research-status Report
Eine Untersuchung ueber die Entwicklung des Fiktionsidees und die Entstehung der innerlichen Darstellung von der deutschen Romantheorie im 18. Jahrhundert
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18K00458
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Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
北原 寛子 北海学園大学, 経済学部, 准教授 (60382016)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 18世紀後半 / 小説理論 / 内面描写 / 虚構観 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度の研究成果は、国際会議であるアジアゲルマニスト会議において、これまでの研究成果について発表し、出席した各国の参加者と議論をおこなったことである。 18世紀ドイツにおける小説の発達について議論を提起した。各国の参加者の意識においては、小説とは、18世紀後半の完成された形だけをとらえることが中心であった。そのなかで、18世紀後半の小説が下級の娯楽から文学の最重要ジャンルへと急速に変貌を遂げたことをあらためて指摘し、その観点について賛同を得た。しかし同時に、この観点が当時の文学の状況を把握するためには重要であるにもかかわらず、まだ研究が必要があることも痛感させられた。この議論の際、本研究課題のテーマである心理描写と虚構観の発展をb分析することが大切な観点であることも多くの同意と賛同をえた。 さらに、この研究成果を2020年9月のアジアゲルマニスト会議における議論をまとめた著作に掲載すべく、論文にする作業を行った。現在編集作業の途中である。 またこれらの研究に加え、今後論文として成果をまとめるために、スイス派の著作などについて分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
スイス派の著作を分析する際に、いろいろな研究を参照しており、そのために論文としてまとまった成果をだすために時間を要している。2020年度はこの課題に取り組み、形に残すべく尽力する所存である。
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Strategy for Future Research Activity |
スイス派(ボードーマー、ブラインティンガー)の小説理論(文学理論)を分析し、18世紀の虚構観の発展について分析する予定である。さらにヨハン・マルティン・クラデニウスの『歴史学概論』(1752)を分析し、当時の歴史観を文学理論と比較し、文学における虚構観の発展について考察を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
アジアゲルマニスト会議に参加のため、夏にドイツ・オーストリアへの文献収集に行かなかったためである。今後郵送やインターネットを通じた文献収集に資金を回す予定である。
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