2023 Fiscal Year Annual Research Report
Southern Literature in the U.S. and Immigrants: A Prospectus for Coexisting and Assimilating with Cultural Others
Project/Area Number |
18K00517
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
樋渡 真理子 福岡大学, 人文学部, 准教授 (00309882)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | サザンルネサンス以降のアメリカ文学 / ベトナム系の南部におけるディアスポラ / ベトナム戦争とアメリカ南部 / シチズンシップ / 人種とナショナリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、アメリカ南部における移民越境の歴史と同化の可能性について研究し、文学における移民表象、更に文化的にメインストリームカルチャーで言及されることの少ないマイノリティ、特にアジア系のディアスポラがアメリカ南部の文学表象においてどのように描かれているかを考察するものである。本研究はコロナ禍によって渡米して行う予定であったアーカイブ調査ができなかったため、研究期間が更に一年延長され、本研究は六年目を迎えた。本年度は、ベトナム系の人々のアメリカ南部におけるディアスポラを中心として、ディアスポラ経験を英語で語る主体の語りのアプローチに関して分析を行った。本年度の研究は、テキサス州オースティンで開催された国際学会にてベトナム系ディアスポラとアメリカ南部を結ぶ接点に関する発表を現地で行った(2月16日)。研究者のみならず、昨今の難民受け入れに関するアメリカの状況に関する意見交換の場がを持つことができた。また、テキサス大学オースティン校にあるアーカイブ資料館であるハリー・ランソムセンターにおいて2月19日から22日にかけて冷戦期におけるアメリカ南部作家とアジアとを結ぶ接点や文化交流に関して調査を行った。 オンライン研究会では、アメリカのミシシッピ州オックスフォードにあるミシシッピ大学で開催される「フォークナーとヨクナパトーファ学会」にオンラインで参加し(7月)、南部文学研究の動向を確認することができ、大変収穫の多い一年であった。
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