2021 Fiscal Year Research-status Report
話し言葉における使用実態調査に基づく日本語の否定表現の使用傾向の研究
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18K00630
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
野田 春美 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (60237849)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 話し言葉 / 否定表現 / 確認要求 / 否定疑問文 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,日本語の話し言葉において,どのようなことが,どのような文脈で否定を使って表現される傾向があるのかを明らかにすることである。主な資料として話し言葉のコーパスを用い,基本的な否定だけでなく,モダリティ形式として固定化しているものも対象として研究を進めている。3つのコーパスを対象とした調査により,話し言葉における否定を含む表現の使用傾向は把握できている。 2021年度も複数の学会において関連する最新の研究の把握に努めつつ,名大会話コーパス,現日研・職場談話コーパスのデータ整理の確認,精緻化を進めた。さらに,日本語日常会話コーパス(モニター版)も調査対象に加えた。2021年度は特に否定疑問文として固定化した形式である「ではないか」「のではないか」に注目して考察を進め,その結果は,3月5日に神戸学院大学人文学会研究会において,「「ではないか」「のではないか」の談話機能―3種のコーパスに基づいて―」というタイトルで発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響と,学部長としての対応業務の多さから,研究に避ける時間・労力に制約があり,進捗状況はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
日本語日常会話コーパスが本公開されたため,入手し,音声・映像も含めた考察を進める。これまでの研究成果をまとめ。論文として発表する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍等に影響により研究の進捗がやや遅れたため,次年度使用額が生じた。今年度については,主に,コーパスの契約及び,作業の謝金として使用する予定である。
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