2022 Fiscal Year Annual Research Report
A Study of the Usage Tendency of Negative Expressions in Japanese Based on a Survey of Actual Usage in Spoken Japanese
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18K00630
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
野田 春美 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (60237849)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 否定 / 話し言葉 / 確認要求 / 否定的表現 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度であった2022年度には、2本の論文を発表した。2022年12月に発表した「話し言葉における「ではないか」と「のではないか」の使用傾向」(『人間文化』52、pp.1-15、神戸学院大学人文学会)は、話し言葉における広義の否定表現各種の使用状況を2種のコーパスを用いて確認したうえで、そのなかで特に使用が目立った2つの形式に着目し、その使用の傾向を明らかにしたものである。聞き手の認識を喚起したり要請したりする「ではないか」も、話し手の見込みを表す「のではないか」も間接的な表現であるという面をもつ一方で、「否定」「疑問」という聞き手に対して強い印象を与える可能性もはらむ表現であるため、使用の際にはやわらげるための手段をとる傾向があることを指摘した。 2023年3月に発表した「否定に関わる逸脱表現の考察―Jポップの歌詞を題材に―」(『人文学部紀要』43、pp.77-87、神戸学院大学人文学部)では、話し言葉の性質と書き言葉の性質を合わせもつJポップの歌詞を題材にして、否定に関わる逸脱表現の存在を指摘した。一部の逸脱表現についてはコーパスにおける出現状況との比較も行い、逸脱が歌詞特有のものであるのか否かを明らかにした。 研究期間全体を通して、当初目標としていた、日本語とフランス語の比較については一部にとどまったが、日本語の話し言葉における広義の否定表現の使用傾向については、ある程度明らかにすることができた。
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Research Products
(2 results)