2021 Fiscal Year Research-status Report
自己決定理論を用いた異文化経験が英語学習に与える影響
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18K00898
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
田中 佑美 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (00345448)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 小学生 / 動機づけ / 自己決定理論 / 異文化経験 / 家庭学習 / 英語コミュニケーション能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究成果を学術論文として広く発表した。具体的には、研究論文が、全国語学教育学会の査読付き学会誌『JALT Journal』に受理され、2022年5月に掲載された。研究課題は、小学生を対象に異文化経験(海外滞在経験・海外旅行経験・海外経験なし)を調査し、異文化経験が英語コミュニケーション能力(英検Jr.シルバーテストスコア)と動機づけ(内発的動機づけ、同一視的調整、取り入れ的調整、外的調整)へ及ぼす影響を縦断的に明らかにすることであった。
次に、本年度は、『JALT Journal』に掲載された研究を深め、内発的動機づけと学習行動及び学習結果がどのように結びつくかを検討した。具体的には、海外経験の有無別に、小学生の内発的動機づけや家庭学習(保護者との家庭学習・経験的な家庭学習)が英語コミュニケーション能力(英検Jr.シルバーテストスコア)に与える影響について分析し、検討を行った。分析結果は、2021年10月に第21回小学校英語教育学会関東・埼玉大会において学会発表を行った。学会におけるほかの研究者からのコメントを踏まえて、論文を執筆し、投稿を行った。研究開始時には、動機づけと学習結果に着目していたが、学習において、内発的動機づけを強く持っていても学習行動に移らないこともある。そのため、動機づけと結果の間には、家庭学習などの学習行動が媒介し、学習行動の違いにより学習結果が異なると考えている。また、家庭学習には保護者からの影響が大きい。家庭学習を含めたこの研究論文は、現在、査読中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画を踏まえて研究成果を論文として発表し、追加分析まで進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに追加分析を行う。また学会発表は国際学会における発表を計画している。
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Causes of Carryover |
コロナ禍において研究計画にあった国際学会における発表ができず、次年度使用額が生じた。次年度使用額は追加分析の物品費及び学会発表に使用予定である。
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