2021 Fiscal Year Annual Research Report
Foreign Propaganda and Issues of Mutual Understanding in Sino-Japanese Relations: An Analysis of the Shuntian-Shibao Newspaper
Project/Area Number |
18K00912
|
Research Institution | Asia University |
Principal Investigator |
青山 治世 亜細亜大学, 国際関係学部, 准教授 (60634285)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 智英 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (30771836)
伊藤 信哉 松山大学, 法学部, 准教授 (70389196)
森平 崇文 立教大学, 外国語教育研究センター, 教授 (30468847)
小池 求 亜細亜大学, 経営学部, 講師 (30760623)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 日中関係 / 新聞 / メディア / 順天時報 / 中国 / 相互認識 / 対外宣伝 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度にあたり研究成果報告書『近代日中関係の対外宣伝と相互理解をめぐる摩擦と模索――『順天時報』の分析を通して』(2022年3月31日発行、総125頁、紙版・PDF版を作製)を制作した。内容と執筆者は、研究概要(青山治世・関智英)、総論「『順天時報』から見た近代日中関係における対外宣伝と相互理解」(青山治世)、第1章「「清国留学生取締規則」事件と『順天時報』」(古谷創)、第2章「1915年の中国の協商国加入問題をめぐる在華外国メディアの報道――『順天時報』と『協和報』を中心に」(小池求)、第3章「『順天時報』に見える中国キリスト教史」(土肥歩)、第4章「天津租界の日本語メディア『日華公論』(1913~22年)における日華文化提携の試み――中国新文化運動と日本アナキズム運動との関連性を中心に」(島田大輔)、補論「『順天時報』が伝えなかったこと――日本語記事訳載に関する一考察」(関智英)、附録「『順天時報』略年表・スタッフ変遷表(1901~1930年)」(華京碩・青山治世編)である。 本研究を通して、(1)『順天時報』が日本人による一方的な宣伝機関であり、30年にわたってすべての中国人の反発と非難を受け続けたというような単純な構図でなかったこと、(2)日本を引照基準とする『順天時報』の姿勢や態度は、日本を近代化の手本とする時代状況では反発を生むことは少なかったが、日本の大陸進出とともに中国側の対日認識が悪化するに従って、日本を引照基準とすること自体が反発や敵意を生むことにつながるという、構造的な変化があったことなどを確認した。
|
Research Products
(6 results)