2018 Fiscal Year Research-status Report
近代北海道におけるアイヌ民族と地域社会―有珠郡・幌別郡を中心に―
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18K00937
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Research Institution | Tokyo Keizai University |
Principal Investigator |
檜皮 瑞樹 東京経済大学, 史料室, その他 (00454124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久留島 浩 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 館長 (30161772)
伊達 元成 伊達市噴火湾文化研究所, その他部局等, 学芸員 (70620897)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 北海道移住 / アイヌ民族 / 地域社会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は近代日本における植民地支配(主義)と地域社会との関係について、19世紀後半から20世紀初頭の時期におけるアイヌ民族と移住者を中心とした和人社会との衝突と共生を分析対象とするものである。 2018年度は、2018年5月19日に第1回目の会議を開催し、共同執筆論文集の構成・編纂スケジュールや田村顕允関係文書(伊達市内田村家所蔵)の目録化作業について討論を行った。 現地での調査に関しては、2018年8月2日から6日まで北海道での調査を実施し、北海道博物館での松浦武四郎展の見学、及び鎌田新三郎関係文書(壮瞥町教育委員会所蔵)の粗整理作業(史料群毎の封筒詰め作業、仮IDの付与と階層化準備作業、於伊達市噴火湾文化研究所)等を実施した。また、2018年10月1日から3日には釧路市及び厚岸町で、土生良吉氏資料(海事記念館所蔵、金沢・前田家家臣団移住関係資料)、本庄・柿崎家資料(太田屯田記念館寄託、米沢・酒井家家臣団移住関係資料)及び鳥取百年館で鳥取藩池田家家中の釧路移住関係資料の調査を実施した。2019年1月12日・13日には宮城県亘理町で亘理伊達家の北海道への移住に際して現地亘理に残留し北海道開拓移住武士団との連絡・調整役を務めた志賀忠雄に関する資料調査(亘理町所蔵志賀家文書)の調査を実施した。2019年2月1日から4日には、有珠郡関係文書(有珠郡・虻田郡引継書、製糖所関係資料等)の調査を法華道立文書館で、岩田文庫(明治初年の北海道布教関係資料)の調査を浄土真宗大谷派北海道教務所で実施した。 また、代表者及び分担者久留島浩は伊達市が編纂した『北の大地と生きる・海を渡った亘理伊達家臣団』(2019年4月刊行)に監修として加わり、本課題の研究成果をもとに助言を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現地での調査、目録作成等順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き北海道を中心に資料調査を実施する。第一には壮瞥町教育委員会が所蔵する鎌田新三郎関係文書の撮影及び目録化作業を進めていく。第二は、北海道開拓をめぐる地域社会と寺院との関係に着目し、浄土真宗大谷派北海道教務所所蔵資料の調査を継続する。第三には研究成果の公開として、共同研究図書の執筆編纂作業をすすめ、2020年度の刊行を目指す。
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Research Products
(3 results)