2020 Fiscal Year Annual Research Report
Databasing of Heian-Period Chronicles (Old Diaries, Historical Documents) Inclusion "Rekidai Zanketu Nikki"
Project/Area Number |
18K00947
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Research Institution | International Research Center for Japanese Studies |
Principal Investigator |
倉本 一宏 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (80215053)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 古記録 / 日本古代史 / 史料 / 平安時代 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、『歴代残闕日記』所収の古記録の訓読文を作成し、データベース化することを目的とした。 当初は、データベース化する古記録としては、『式部卿兼明親王記』『沙門仲増記』『天延二年記』『閑院太政大臣藤公季公記』『大二条関白藤教通公記(二東記)』『京極関白藤師実公記』『葉室中納言藤顕隆卿記』『寛治二年記』『権中納言藤季仲卿記』『少外記清原重憲記』『右兵衛佐高階仲章記』『久我太政大臣源雅実公記』を予定していた。 しかしながら、実際に『歴代残闕日記』所収の古記録を分析してみると、たとえば『式部卿兼明親王記』と題されたものが実際には重明親王が記録した『吏部王記』であったり、『閑院太政大臣藤公季公記』と題されたものが実際には藤原実資が記録した『小右記』であったりと、その編纂の杜撰さが際立っていることを発見してしまった。表題通りの古記録である場合も、一年分だけが収められていたりして、『歴代残闕日記』のみを対象としても意味のないことが判明した。 そこで方針を転換し、確実にその表題通りの古記録であることが明白なものに的を絞って、訓読文を作成し、データベース化することとした。『二東記』と『親信卿記』については、詳細な原本調査を行ない、『歴代残闕日記』のみに留まることなく、その全貌を明らかにした。また、『歴代残闕日記』に所収されているわけではないいくつかの古記録についても、データベース化を推進した。 その結果、2018年度には『沙門仲増記』『済時記』『一条天皇御記』『後朱雀天皇御記』『二東記』『師実公記』『季仲卿記』、2019年度には『後三条天皇御記』『寛治二年記』『八条式部卿私記』『清原重憲記』『高階仲章記』『元方卿記』『大后御記』、2020年度には『定家朝臣記』『宇治殿御記』『親信卿記』の訓読文作成とデータベース化を完成させ、すでに国際日本文化研究センターのウェブサイト上で公開している。
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Research Products
(4 results)